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マンU、4連勝を支える中盤3人の構成。苦慮の末にモウリーニョが導き出したチームの“骨格”

text by 小澤亮太 photo by Getty Images , Editorial Staff

試合中モウリーニョと談笑していたモイーズのサンダーランドは…

モイーズ
サンダーランドのデイビッド・モイーズ監督【写真:Getty Images】

 サンダーランド戦ではルーニーがベンチを外れたが、カップ戦ではスタメン起用される試合が多い。ユナイテッドはヨーロッパリーグ、FAカップ、リーグカップの3つのカップで勝ち進んでいる。ブリントとともに中盤での起用もできるだけに、必要となるときはやってくるだろう。

 1月1日にはミドルズブラ戦が行われる。率いるのはモウリーニョ監督がレアル・マドリーで指揮を執っていたときのアシスタントコーチ、アイトール・カランカ。冒頭に記したように、この試合もホーム戦のためユナイテッドは勝ち点3を積み上げなければならない。

 2014年4月以来のオールドトラッフォード帰還となり、試合中にはモウリーニョ監督と談笑する様子があった、デイビッド・モイーズ監督率いるサンダーランドにも触れたい。現在はクリスタルパレスを指揮するサム・アラダイスがイングランド代表監督に就任するため、空席となったスタジアム・オブ・ライトのベンチにモイーズが座ったのは開幕3週間前。意向通りの補強はほぼ行われていないと言っていいだろう。

 しかし、ジャーメイン・デフォーというストライカー、攻撃力があるサイドバックであるパトリック・ファン・アーンホルトなど残留するための最低限の戦力はある。モイーズ監督自身も認めているように、まずは残留の目安となる勝ち点40を達成したい。

 ここ数シーズンのサンダーランドは降格の危機に直面し、新たな監督を迎えて残留というシーズンを繰り返してきた。パオロ・ディ・カーニオ、グスタボ・ポジェ、ディック・アドフォカート…。モイーズはこのサイクルに終止符を打つために招聘された。

 ユナイテッド、レアル・ソシエダでは短期政権に終わったが、エバートンでは500試合の指揮に加えて毎シーズン1桁順位をキープし、ヨーロッパへの出場権を争うチームにまで押し上げた。

 監督にも適した環境があるはず。まずは今シーズンの残留、そして安定した戦いができるチームに。モイーズならば、できるはずだ。

(文・小澤亮太)

【了】

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