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香川真司 7年前

ドルトムント、故障者続出で新戦力の融合進まず。香川ら古参組の爆発に期待かかる【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:16/17欧州主要クラブ中間査定 text by 本田千尋 photo by Getty Images , Editorial Staff

恒例行事となった野戦病院化。新戦力の融合が進まず

ゲレイロ
夏の補強で最大のサプライズとなったラファエル・ゲレイロ【写真:Getty Images】

 最大のサプライズは、ラファエル・ゲレイロだ。昨夏のEUROでポルトガル代表の左SBとして優勝を経験したゲレイロは、そのために合流が遅れたが、順調にコンディションを整えると9月に本格的に台頭する。注目すべきはそのポジションだ。本職のSBではなく、インサイドハーフでの起用。トゥヘルの大胆な策で、ゲレイロの眠れるポテンシャルが爆発する。ブンデスリーガとチャンピオンズリーグ(CL)で3ゴール5アシスト。ギュンドアンが欠けた中盤で、一気に主軸へ躍り出た。

 しかし勢いは続かなかった。10月以降にゲレイロは、筋肉系の問題を抱えて戦線離脱してしまう。さらにゲレイロだけでなく、ドルトムントは相次ぐ怪我人に悩まされた。すっかり恒例行事となった野戦病院化のピークは、DFBポカール2回戦のウニオン・ベルリン戦だ。

 昨季から離脱中のロイスを筆頭に、オーバメヤン、シュメルツァー、バルトラなど約10選手を欠く。さらに香川真司も、この波に飲まれた。10月のシャルケ戦で負った右足首の打撲を引きずり、なかなかコンディションは整わなかった。リーグ戦では前半の最終戦に1アシストを記録したが、ノーゴールに終わっている。

 昨季と比べて対照的な結果となったのは、香川だけではない。ドルトムントはDFBポカールでベスト16に進み、CLのグループリーグでレアル・マドリーを抑えて首位通過した。しかし、そんなCLでの好調をリーグ戦に持ち込めない。

 怪我人の問題に加え、過密日程によりローテーションを組むことで、新戦力の融合がなかなか進まなかった。終盤はケルンなど対策を練ってくるチームに手を焼き、デンベレの個の力で急場を凌ぐ。ブンデスリーガをなんとか6位で終える。

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