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原口が語る「もう一個先」の意味。チームの「歯車」以上になるために

text by 編集部 photo by Getty Images

原口元気
原口元気【写真:Getty Images】

 現地時間11日に行われたブンデスリーガ第24節で、ヘルタ・ベルリンはボルシア・ドルトムントに2-1で勝利を収めた。

 ヘルタ・ベルリンの原口元気は右サイドMFとして先発メンバーに入り、後半アディショナルタイムに交代するまで94分間プレーした。

 しかし、「ここ何試合か連続で中盤でのプレーは非常に精度が上がってきているんですけど、もう一個先がやりたいですけどね。もう一個先に入ってく時に、受け方なのか、タイミングなのか…色々課題があると思いますけど、なかなかそこで受けれてないので」と自分のパフォーマンスには満足していない。

 ここで原口の言う「もう一個先」というのは、よりゴールに近い「アタッキングサード」と言われ、ピッチを三分割した時に相手ゴールに最も近いエリアのことを指す。そこのスペースに入っていけばゴールはぐっと近づく。

「(チャンスは)一人で作るわけではないので、味方ありきで、その歯車の一つになりながら何とかね、アタッキングサードでボールを受けるのが大事なので。ここ何試合かは何本か来ているので、うまく何か、チャレンジしたいなと思いますけど」

 原口自身はもっとゴールに近い位置でのプレーを望んでいる。ただ、現状は「歯車」であることも事実。ヘルタ・ベルリンには、原口のいる右サイドでゲームを作りながら、左サイドのサロモン・カルーに点を取らせるという流れがある。

 パル・ダルダイ監督は原口がよりプレーしやすいのは左サイドだと理解しているものの、カルーの存在もあって「お前が左をやりたいことは分かってるけでも右でも仕掛けてくれ」と要求しているという。原口自身も「サロモン(・カルー)が怪我とかしない限り僕は左で出られない」と理解している。

 だからこそ得意な左サイドから切り込むプレーだけでなく、逆サイドからゴールを奪うプレーも練習を重ねている。原口は「必ず左から切り込む練習をしたあとに右からっていうのをやってるんで、なんとか1本決めたいです」と今後に向けて決意を述べた。

 今月末には日本代表戦もある。求め続けたゴールを手にし、高みへと上り詰められるだろうか。原口の飽くなき挑戦は続く。

(取材:本田千尋【ベルリン】、文・構成:編集部)

【了】

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