大会得点王に輝いたイタリアのロッベン

　とにかく速かった。右サイドを主戦場に、ボールを持ったら必ずと言っていいほど単独突破を仕掛け、目の前のDFを圧倒的なスピードで振り切る。リカルド・オルソリーニはイタリア代表のみならず、大会の主役の1人となった。

　来季のユベントス入りが決まっている“イタリアのロッベン”は、チーム総得点の半分にあたる5得点を奪い、大会得点王に輝いた。所属クラブでもチームメイトのFWアンドレア・ファヴィッリとのコンビネーションは熟成されており、中盤からパスを引き出す動きも巧み。イタリアの攻撃をけん引した。

　どんな状況でも安定した精神状態を保ち、メディア対応でも自信を隠さない様子からはスターとしての気質がうかがえた。近い将来、王者ユベントスを引っ張る存在になっているかもしれない。