ウィルシャー、25歳で近づく復活の瞬間。黄金期バルサに絶賛されたMF、才能は錆びつかず【粕谷秀樹のプレミア一刀両断】

卓越した技術、ビジョンを持ち合わせ、若くしてアーセナルのなかで存在感を発揮したジャック・ウィルシャー。近年は負傷の影響もあって期待されていたほどの活躍を見せられていないが、ここにきて復活の時が近づいてきたと思わせるプレーを見せている。まだ25歳、天才MFの反撃が始まるか。(文:粕谷秀樹)

2017年10月03日(Tue)11時58分配信

シリーズ:粕谷秀樹のプレミア一刀両断
text by 粕谷秀樹 photo Getty Images
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シャビ、ペップらが絶賛したその才能

アーセナルのMFジャック・ウィルシャー
アーセナルのMFジャック・ウィルシャー【写真:Getty Images】

「ビジョンが素晴らしい。あの感性は天性のものだ。練習では決して会得できない」(シャビ・エルナンデス)

「実際に対戦して、彼の凄さを思い知らされた。一緒にプレーできたら楽しいだろうね」(アンドレイ・イニエスタ)

「類稀なセンスの持ち主。いずれはアーセナルを、いや、イングランドを背負って立つのだろう」(ジョゼップ・グアルディオラ)

 8年前、バルセロナの監督、選手はジャック・ウィルシャーを絶賛した。繊細なボールタッチと的確な状況判断は、当時全盛を誇ったカタルーニャの強豪をも魅了したのである。

 そしてグアルディオラの言葉を借りるまでもなく、ウィルシャーがイングランド・フットボールの軸となる日は近い、とだれもが考えていた。しかし、彼の旺盛なファイティング・スピリットが行く手を阻むとは、実に皮肉である。

 身長172cm・体重68kgと決して大柄ではないが、ウィルシャーはボディコンタクトを厭わないタイプだ。長短のパスで攻撃を操るだけではなく、からだを張って守備にも貢献した。無理な体勢からスライディングを仕掛けるシーンもたびたびあった。

 その代償が両足首、腰、左足ハムストリングなどの負傷であり、長期の戦線離脱も余儀なくされた。こうした負の連鎖に、アーセナルのOBで、アーセン・ヴェンゲル監督の采配、選手管理に疑問を持つイアン・ライトは次のように語った。

「ヴェンゲルはドクターの意見には耳を貸さず、選手のコンディションを独断で判断するという噂を聞いた。ウィルシャーの相次ぐ負傷は、ヴェンゲルの責任といって差し付けない」

 ライトの発言は伝聞に基づいている。伝聞は勘違い、思い込みなどが入り交じり、情報の正確性には欠けるものだ。ましてライトは反ヴェンゲルの急先鋒。話半分程度に受け止めておいた方がいいだろう。

 だが、負傷と出場を繰り返し、2008~戦列を離れた期間がトータルで2年半を越えたウィルシャーを見ていると、リハビリに努めているのか、普段からケガに強いからだ造りに励んでいるのか、と疑いたくもなる。

 近年のアーセナルは負傷者が多いため、ライトの発言もあながち的外れではないものの、やはり本人の姿勢が一番の問題だ。4年前、ウィルシャーはナイトクラブで喫煙する姿が目撃されている。自己責任が問われてしかるべきだ。

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