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香川真司 6年前

ドルト、決定機生かせず“怒り”のドロー。曖昧なパフォーマンスに終始、攻守に改めて残った課題

text by 本田千尋 photo by Getty Images

攻守に課題が残るドロー

 先制の場面を除けば、“ドイツ代表トリオ”を含むMF陣のコンビネーションも上手く噛み合わない。69分には、ウカシュ・ピシュチェクからロイス、そしてペナルティエリア内のシュールレと細かく繋いだが、ドイツ代表ウインガーのシュートは枠の左に外れた。「ビッグチャンス」を「決め損ねた」。

 ボールを回しながらも2点目を奪えないでいると、アウクスブルクにゴール前で地上戦を仕掛けられ、危ない場面も散見された。71分には高い位置でユリアン・バイグルがボールを奪われ、カイウビーにシュートまで持って行かれる。

 そして73分。右のCKから、ケヴィン・デンソにフリーでヘディングシュートを許す。1度はGKロマン・ビュルキが防いだが、再びデンソに詰められ、同点に追い付かれてしまう。セットプレーからの不用意な失点は、22日に戦ったヨーロッパリーグ、敵地でのアタランタ戦で見せた、ゴール前での曖昧なパフォーマンスを繰り返した格好となった。

 ファンがブンデスリーガの月曜開催に抗議する姿勢を見せたことで、観客数がいつもより少なく、どことなく練習試合の雰囲気で行われたことも影響したのかもしれない。

 ドルトムントは引き締まったパフォーマンスをピッチ上に示すことができなかった。はっきりしていたのは、選手たちの“怒り”だった。

 改めて攻守に課題を残した、アウクルブルク戦だった。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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