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本田圭佑、“代表監督”就任会見。「カンボジアの素晴らしさを世界に伝えたい」

text by 編集部 photo by HONDA ESTILO

本田圭佑
カンボジアで会見に出席した本田圭佑【写真:©HONDA ESTILO】

 オーストラリアのメルボルン・ビクトリーに所属する元日本代表MF本田圭佑は12日、カンボジア代表の「Head of delegation」に就任することを発表した。実質的な監督の役割も担うことになる。

 現役選手が他国の代表チームを実質的に率いるというのは超異例。就任は本田の側からカンボジアサッカー協会に提案し、ルール上問題がないことをアジアサッカー連盟など関係各所に確認した上で契約が実現したとのことだ。 

 12日にプノンペンでの会見に出席した本田は、「先日、メルボルン・ビクトリーFCというチームと新しい契約を結んだばかりで現役サッカー選手は続けます。そんな中でカンボジアサッカー連盟に『現役を続けながらカンボジア代表監督をやることは可能か』と質問したところ、『本気で言っているならオファーをする』と言っていただき、この場に至りました」と就任の経緯を説明した。

「こういったかたちの契約は世界どこを見てもはじめての契約だと思います。そういった普通ではないやり方を受け入れたことに感謝しています」と本田。メルボルンでプレーするため、カンボジア代表の全ての試合に関われない可能性があることも認めつつ、「可能な限りカンボジアのサッカーに関わっていきたい」と意気込みを示した。

 就任にあたり、本田は2つの目標を掲げた。ひとつはカンボジアの各チームや育成年代も含めた「カンボジアのサッカースタイル」を確立すること、もうひとつは「サッカー以外のカンボジアの素晴らしいところを世界に伝えていくこと」だ。

「何度もカンボジアに足を運んでいて、カンボジアの素晴らしいところをいくつも目にしてきました。文化、世界遺産、農業、そういったところを世界にアピールをしていくつもりでいます。さらに、一番の特徴であるカンボジア人のまじめなところ。日本人と共通する部分でもあると思うが、そこをアピールしていきたい」と本田は語っている。

 2015年11月にロシアワールドカップ2次予選の試合でカンボジアを初訪問して以来、本田はこれまで同国との結びつきを強めてきた。自身の運営するサッカースクールのカンボジア校を開校したほか、同国1部リーグのソルティーロ・アンコールFCの経営にも参画している。今後はさらに実質的な代表監督としてもカンボジアサッカーの発展に取り組んでいくことになる。

【了】

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