本田圭佑の現状。Jリーグのベンゲルのように…。新天地に植え付ける“勝者のメンタリティ”

2018年10月26日(Fri)10時50分配信

text by 元川悦子 photo Etsuko Motokawa
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「遊びのゲーム1つでも絶対に負けたくない」

 翌23日はゴシュ・パドックに出て、チーム全体で1時間ほどフィジカル中心のトレーニングを実施。本田はFWバルバルセスと談笑しながらピッチに現れたのを皮切りに、周囲とのコミュニケーションを積極的に取っていた。

 練習メニューはランニング、8対7のハンドボールゲーム、6対2の鳥かごと進んでいったが、最後の5対5のサッカーバレーに突入すると、まるで自身が指揮官のように仲間に身振り手振りで戦術を指示。いい意味で「ボス」として君臨している様子が伺えた。

 そんな行動パターンは星稜高校時代から一緒。恩師・河崎護監督も「本田は私が指示した後、またメンバーを集めて指示を出していた。まるで監督が2人いるようだった」と話したことがあったが、今のクラブでも似たような状況と言える。ケビン・マスカット監督も32歳のベテランMFに最大級の敬意を払っているから、こういった立ち振る舞いは大いに歓迎なのだろう。

 結局、本田の入った組は早々と負け、本人は悔しさを爆発させた。その様子を見てチームメートも「遊びのゲーム1つでも絶対に負けたくない」という凄まじい闘争心を痛感したはず。その積み重ねがメルボルンVのメンタリティを変えていくことになりそうだ。

「オーストラリアでのスポーツの人気度はラグビー、オージーフットボール、クリケット、サッカーの順。最近は競馬や自転車の人気も高いので、もしかするとサッカーはその下かもしれない。地位が低い分、選手のプロ意識もやや不足気味なところがあるのは確か。93年にJリーグが発足した頃、日本にやってきたガリー・リネカーやアーセン・ベンゲルが世界基準を植え付けたように、本田がAリーグにおける伝道師になってくれれば理想的だと思います」とイングランドでの勤務経験もある前出のダビュトビッチ記者は期待を込めて言う。

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