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バロンドールの正当性に疑問? 投票したとされるアフリカ記者が“存在せず”

text by 編集部 photo by Getty Images

バロンドール
バロンドール2018はルカ・モドリッチが受賞したが…【写真:Getty Images】

 サッカー界の年間最優秀選手に贈られるバロンドールの2018年表彰式が3日に開催され、レアル・マドリーのMFルカ・モドリッチが初受賞を果たした。だが、一部の票の正当性に疑問を呈するような事実が浮上している。

 バロンドールの受賞者選出は世界180ヶ国のジャーナリストによる投票で行われた。各国ジャーナリストは1位から5位までの5人の選手を選び、その集計によるポイント制で受賞者が決定。各ジャーナリストの氏名や所属メディア、投票内訳は公表されている。

 しかし、アフリカ東岸の島国であるコモロを代表して投票を行ったとされるジャーナリストは存在せず、そのジャーナリストが所属しているとされるメディアも6年前には消滅していたことが明らかになった。同国メディア『アル=ワトワン』が6日付で伝えている。

 コモロからは、「albaladcomores.com」に所属するアブドゥ・ボイナ氏というジャーナリストが投票を行ったとされている。だが同国メディアによれば、このURLを用いていた新聞「アルバラド」は消滅しており、ボイナ氏という名のジャーナリストも存在が確認できないとのことだ。

「コモロのアルバラド紙が存在しているという記述を見て驚いた。私の知る限りこの新聞は6年近く前になくなっている。アブドゥ・ボイナという名の記者がいたこともない」と、かつて同メディアでスポーツカメラマンを務めていたというトイミム・アブドゥ氏のコメントが伝えられている。

 コモロの記者による票は1位がキリアン・ムバッペ、2位がルカ・モドリッチ、3位がクリスティアーノ・ロナウド、4位がエデン・アザール、5位がモハメド・サラーに投じられている。仮にそのポイントを差し引いたとしても最終順位が変動することはないが、他国からの票も含めてその正当性が疑われることになるかもしれない。

【了】

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