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長谷部誠の確信「ロンドンで何か起こせる」。ELの夢は潰えず、光溢れたフランクフルトの夜

ヨーロッパリーグ(EL)も佳境を迎え、現地時間2日には準決勝1stレグが行われた。フランクフルトはホームでチェルシーと激突。長谷部誠はプレミアリーグの強豪とのギリギリのせめぎ合いの中で、決勝進出へ向けてどんな可能性を見出したのだろうか。(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

フランクフルト、ELで最後のホームゲーム

長谷部誠
EL準決勝1stレグ、チェルシー戦に出場したフランクフルトの長谷部誠【写真:Getty Images】

 夢は潰えなかった。アイントラハトを愛する皆で紡いできた、夢のような物語。気付けば頂上の1つ手前まで辿り着いていた。5月2日に行われたヨーロッパリーグ(EL)準決勝1stレグ、迎え撃つはチェルシー。

 3トップにはウィリアン、オリヴィエ・ジルー、ペドロ。ベンチに目を遣ればエデン・アザール、ゴンサロ・イグアイン…錚々たる顔ぶれが乗り込んできた。だが、光に溢れたコメルツバンク・アレナは怯まない。ゴール裏を覆い尽くす圧巻のコレオ、無数に揺らめく旗、アイントラハト・フランクフルトを信じる者たちが振り絞る、夜をつんざく咆哮――。

「本当にここは総力戦だと思う」

 長谷部誠はそう考えている。久しくセバスティアン・アレは負傷離脱中、さらにアンテ・レビッチは出場停止。今季の破壊的な攻撃を支えてきた2人を欠いて、フランクフルトはチェルシーに挑んだ。

「もちろんね、アンテ(・レビッチ)のスピードだったり、セバスティアン(・アレ)のボールを前でキープできる体の強さとか、そういうものは今のチームには、今日だけではなくてブンデスリーガでもちょっと欠けているんですが、ただ、いない選手の話を言ってもしょうがないので。今日なんかは逆にいない選手じゃなくて、いる選手でどう良く戦うかというところで、前半なんかは非常にいい形で来ていたと思う」

 長谷部によれば、試合が始まって間もなく、フランクフルトの選手たちはチェルシーをリスペクトし過ぎていたという。

「繋げるところで蹴っちゃったりとか、ビビって蹴っちゃったりとか、そういったことはありました。その辺を、僕や経験ある選手にボールを集めて落ち着かせないといけないかなと、やっていても感じましたね」

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