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マンCは恐ろしいほど強かった。王者に相応しいその実力、プレミアリーグ連覇はクラブ最高の財産に

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

エースの同点弾。そして脅威となるレフティー

ダビド・シルバ
常にブライトンの脅威となり続けたダビド・シルバ【写真:Getty Images】

 この時点でリバプールはウォルバーハンプトン相手に1-0とリードしており、このままいけばシティは2位転落という状況に追い込まれた。もちろん選手たちに他会場の結果は知らされていないだろうが、アウェイチームは崖っぷちに立たされた。それでも、こうした苦境を跳ね返すことができるのがシティである。

 失点からわずか1分後、エースのセルヒオ・アグエロがチームを救う。28分、アイメリク・ラポルトからのパスを引き出したダビド・シルバがボールをフリック。これに反応したアグエロが最後は左足でシュートを放ち、ゴールネットを揺らした。

 失点直後の頼れるエースの得点で、勢いはシティへと傾いた。相変わらずブライトンは中央をガッチリと固めた厚い守備ブロックを築いてくるが、シティも選手が動きを止めることなく、果敢に相手のわずかな隙を突こうと常にボールを回し続けた。

 とくにブライトンの脅威となっていたのはD・シルバ。同点弾の場面もそうだが、嫌な位置にポジションを取り、縦パスを引き出してはボールをうまく散らし、チャンスへと結びつけた。狭いスペースにもスルスルとドリブルで侵入していき、相手を引き付けたところでフリーとなっている選手へパスを送る。果敢に相手SBの裏のスペースを狙うラヒーム・スターリングらの動きも決して見逃さず、効果的なパスをいくつも繰り出した(決定的なパスの本数は両チーム合わせてトップの3本)。

 そして38分、シティはコーナーキックから最後はラポルトが頭でゴールネットを揺らし、前半のうちに逆転することに成功。アグエロの同点弾ももちろんだが、シティにとっては大きな1点となった。

 グアルディオラ監督にも笑みが戻った。シティはブライトンに大いに苦しめられたものの、さすがの強さを発揮。前半を2-1とリードして終えることになった。

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