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マンCは恐ろしいほど強かった。王者に相応しいその実力、プレミアリーグ連覇はクラブ最高の財産に

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

残り45分、シティが勝負を決める

 後半もペースを握ったのはやはりシティだった。シンプルにボールをクリアするブライトンだが、1トップのマーレーも自陣まで戻っているため、前線でボールを収める選手がいない。そのためセカンドボールは必ずと言っていいほど、シティの選手が回収していた。

 そこから素早い展開へと繋げ、ブライトンゴールへと向かうアウェイチーム。前半よりシンプルなクロスを上げる回数が少なくなり、地上戦で勝負を仕掛ける場面が増えた。リヤド・マフレズ、スターリングは果敢にドリブル突破を仕掛け、D・シルバとベルナルド・シウバは幅広いエリアに顔を出して味方のサポートに回る。イルカイ・ギュンドアンも的確な攻め上がりで前線に厚みを加え、チャンスシーンに絡み続けた。

 前線の選手がそれぞれの役割を理解し、それぞれの特徴を発揮したシティ。ブライトンの守備陣は前半に比べると強度が落ちた印象が強く、スペースも徐々に空いてくるようになった。

 そこを突いたのが63分のシーン。マフレズがドリブルで中へ切り込み、一度ギュンドアンへパス。ドイツ人MFはD・シルバへボールを送ると、同選手はワンタッチでPA手前の位置でフリーとなっていたマフレズへ再びパス。ボールを受けた同選手はキックフェイントを仕掛け相手DFを飛び込ませると、最後は右足でシュートを放ち、これがGKマシュー・ライアンの手をはじいてゴールへ吸い込まれた。

 3点目が入り、勝負は決まっただろう。ブライトンはもはや攻めの手を失い、ただ自陣深くで必死に守るしかなかったのだから。

 そして72分にはギュンドアンが見事なFKを沈めて完全に勝負を決めた。さすがにブライトンにここから3点を取る力は残されていない。優勝はもはや、時間の問題だった。

 そして4-1のまま試合終了のホイッスルが吹かれた。この瞬間、シティのプレミアリーグ連覇が確定した。

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