U-20日本代表・田川亨介が持つ怪物ロナウドの資質。両立しえないものを兼ね備える現代にマッチしたFW【西部の目】

2019年05月31日(Fri)10時00分配信

text by 西部謙司 photo Getty Images
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現代のサッカーに求められる「ロナウド」

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メキシコ戦で田川亨介はゴールを決めた【写真:Getty Images】

「ヘヴィ級のアステア」

 オランダの新聞はロナウドをそう表現していた。バルセロナのエースとしてカップウィナーズカップ決勝のためにロッテルダムに来ていた。

 見出しの「アステア」は、華麗なダンスで魅了したハリウッド往年の大スター、フレッド・アステアのこと。1997年の話なので、アステアのたとえは古すぎる感じもしたが、「ヘヴィ級」との対比でそうなったのだろう。細身のアステアだからそこのステップワークを、ヘヴィ・ウエイトの選手がやっているという驚きを表現したわけだ。両立しえないものが両立していると。

 ロナウドはバルサに1シーズンしかおらず、すぐにインテルへ移籍。そこで膝に重傷を負った。自身の速さに体がついていけなかった、リミットを越えてしまったような印象があった。2002年ワールドカップで復活を遂げたが、全盛期はバルサとインテルでの3年間だ。

 現代のサッカーは「ヘヴィ級のアステア」を求めている。ロナウドがあまりしなかった守備さえ要求されている。日本対イタリアの前日に見た、マリのイブラヒマ・コネも大きくて速くて強いFWだったが、後半30分に負傷の影響で交代していた。

 サッカーにケガはつきものではあるが、ゲームとプレーヤーの進化によって、気づかないうちに負荷が過大になっているのかもしれない。

(取材・文:西部謙司【ポーランド】)

【了】

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