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04/05CL決勝。興奮度MAXの瞬間! リバプール世紀の大逆転劇を呼んだ敬愛するジェラードの”言葉”【私が見た平成の名勝負(2)】

シリーズ:私が見た平成の名勝負 text by 小川由紀子 photo by Getty Images

世紀の一戦が心に刻まれた理由

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04/05シーズンのUEFAチャンピオンズリーグを制したリバプール【写真:Getty Images】

 そんな、強烈な印象が残っているこの一戦だが、オチを明かすと、実は、なんと現地はおろか、テレビでも、リアルタイムで見ていない。いや、見ることが叶わなかった。

 この週は、パリで行われていたK-1のワールドGPの取材を担当していて、あの一戦の日も、筋肉むんむんのアリーナにいたのである。夜、取材を終えて会場を出ると、街中から「キャー!」とか「ウォー!」とか「ヒャー!!」という悲鳴のような歓声が聞こえてきたのだが、その時は、盛り場の賑わいかな、と思い、とにかくCL決勝戦の結果が気になって、まっしぐらに自宅を目指した。

 家に着いて試合の顛末を知ってはじめて、「あーー! あの悲鳴は、バーのテレビで試合を見ていた人たちだったのか!」と気が付く始末(若い読者のみなさんは、「携帯で見ればよかったのに」と突っ込みたくなると思うが、当時はまだ、スマホは流通していない時代だったのだ)。

 こんな世紀の一戦を、リアルタイムに見るチャンスを逃した無念さも合わさって、余計に、この試合への思いは深く心に刻まれている。

(文:小川由紀子)

【了】

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