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“ラグビー好き”の久保建英、サッカーでも日本に勇気届ける「自分たちにはそれしかできない」

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

久保建英
“ラグビー好き”を公言している日本代表のMF久保建英【写真:田中伸弥】

 日本代表は現地14日、翌日の2022年カタールワールドカップアジア2次予選・タジキスタン代表戦に向けて最終調整を行なった。

 練習後に取材に応じた“ラグビー好き”を公言するMF久保建英は、13日に日本で開催中のラグビーワールドカップで史上初のベスト8進出を果たしたラグビー日本代表について尋ねられると言葉を弾ませた。

「刺激もあります。ラグビー(日本代表)の世界ランクは確か7位だと思いますし、特にジャイアントキリングというよりも、世界ランク7位のチームがベスト8に勝ち残るのは、数字的に見ても妥当だと思います。

今の自分たち、サッカー日本代表より世界ランクを見ても先を行っていると思いますし、そういう意味ではすごく尊敬というのはあると思いますけど、自分たちも負けていられないので、ラグビーに負けないように盛り上げていくことが必要なのかなと思います」

 ラグビー日本代表はワールドカップのプールA第4戦で、強豪スコットランドを28-21で下した。ちょうどその試合の前日には東日本を中心に全国各地で大きな被害をもたらした台風19号が日本列島を襲っていた。

 日本戦と同じ日に岩手県釜石市で行われる予定だったカナダ対ナミビアは中止に。しかし、カナダ代表の選手たちが釜石市に残り、台風被害から復旧を目指す街でボランティア活動に参加したことが伝えられていた。久保はそういったスポーツが持つ見えない「力」の存在を信じている。

「例えばですけど、日本に残っていた(ラグビー)カナダ代表がボランティアをしてくれたという話もありました。それぞれのスポーツ選手が、それぞれの場所でできることをやる、それが被害にあった皆様にとって明るいニュースになるかはわからないですけど、自分たちはそれしかできないと思うので、サッカーで少しでも勇気づけられたらと思います」

 サッカー日本代表もラグビーに続き、日本に勝利を届けられるか。18歳のファンタジスタは「しっかり勝つということが、自分たちにとっても自信になりますし、さらにプラスアルファで他の色々な方々の勇気だったり希望に、少しでもなれれば、これ以上はないのかなと思います」と語った。敵地タジキスタンのピッチ上から逆境に立ち向かう勇気を生み出すためには、他ならぬ久保の力も必要だ。

【了】

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