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ベルカンプからユングベリへの神業パス。アーセナルが取り戻したい“黄金時代”の輝き

text by 編集部 photo by Getty Images

デニス・ベルカンプ
元アーセナルのデニス・ベルカンプ【写真:Getty Images】

 解任されたウナイ・エメリ前監督からフレドリック・ユングベリ氏が指揮を引き継ぎ、チームの立て直しを図ろうとしているアーセナル。そのユングベリ暫定監督の現役時代のような戦いぶりを取り戻すことができるだろうか。

 ちょうど18年前の2001年12月4日に記録されたゴールも、そのアーセナルの“黄金時代”を彩った名場面のひとつだった。決めたのはユングベリ。そしてお膳立てをしたのはもう一人のレジェンド、オランダのデニス・ベルカンプだ。

 その日行われたチャンピオンズリーグ(CL)2次リーグ第2節の試合で、アーセナルはユベントスと対戦。前半にユングベリとティエリ・アンリのゴールで2点をリードしたが、後半に入りオウンゴールで1点差で詰め寄られた。

 1点差のまま迎えた88分、勝利を決定づけるそのプレーが生まれた。カウンターからユングベリのパスを受けたベルカンプは、ペナルティーエリア手前右側でユベントス守備陣に囲まれてしまう。だが驚異的なボールキープから、右足アウトで誰も予想しなかったコースとタイミングによる絶妙なラストパスを繰り出すと、見事に反応して抜け出したユングベリがゴールネットを揺らした。

 CLではその後結局2次リーグ敗退に終わったとはいえ、この年のアーセナルはプレミアリーグとFAカップの2冠を達成。その2年後には伝説となった無敗でのリーグ優勝を成し遂げるなど、クラブの歴史の中でも最高の時期のひとつを謳歌していた。現在は苦戦を強いられているが、当時を知るユングベリ暫定監督の下で浮上を目指していきたいところだ。

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