本田圭佑に突き付けられる2択。古巣戦欠場理由「個人的事情」とは一体…

エールディビジ第18節、フィテッセ対VVVフェンロが現地時間22日に行われ、3-0でホームチームが勝利している。元日本代表MFの本田圭佑は、この古巣戦を「個人的事情」によりベンチに入ることすらもなかった。今後、先発の機会が二度と訪れないという保証はないが、残留か移籍かの岐路に立っていると言えそうだ。(取材・文:本田千尋【オランダ】)

2019年12月23日(Mon)10時30分配信

text by 本田千尋 photo Getty Images
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「個人的な事情」でベンチ外

本田圭佑
フィテッセの本田圭佑はVVVフェンロ戦でベンチ外に【写真:Getty Images】

 本田圭佑の姿はなかった。12月22日に行われたエールディビジ第18節。フィテッセがホームにVVVフェンロを迎えた一戦で、本田は、先発の11人はおろかベンチにも入らなかった。試合前のフィテッセの広報の説明では「個人的な事情」とのこと。33歳の日本人MFの身に、もしくは周囲に、具体的に何があったのかは定かではない。

 フェンロとの試合中、「ホンダがベンチにはいる」と報じたオランダのラジオ局があったという。だが、他の誰かと見間違えたのか…結局のところ誤報だった。試合後には、ジョゼフ・オースティング監督も広報と異口同音に、本田の「個人的な事情」で今節のフェンロ戦では背番号33がベンチ外となったことを述べた。

「個人的な事情」とは一体――。まるで見当はつかない。いずれにせよ、およそ12年前にオランダでのキャリアが始まった古巣との一戦で、本田は不在だった。そして先に記したように、オースティング監督の話し方では、ベテランの日本人MFは、ひとまず戦術的な理由でベンチ外となったわけではないようだ。

 こうして本田が「個人的な事情」でいなかったフェンロ戦を、フィテッセは3-0で快勝。前節、トゥエンテを相手に3-0で勝利したことで、選手たちはようやく自信を取り戻したのだろう。そして点を重ねる毎に、その自信を確かなものにしていったようだ。

 前半が始まってしばらくは中盤でボールを受けようとする選手がおらず、18分にハーフウェーラインの手前で左SBマックス・クラークが蹴ったボールが、そのままGKにキャッチされるような場面もあった。

 しかし、27分。リーシェドリー・バズールがドリブルから豪快なミドルシュートを決めて口火を切ると、31分には、そのバズールを軸にワンツーで中央を華麗に崩して、最後はティム・マタフスが追加点を挙げる。前半の内に2点をリードしたフィテッセの選手たちは、1つ1つのドリブルとパスに力強さが現れ始め、安定した試合運びを見せるようになった。

本田が不在でも結果を出せる

 レオニード・スルツキ前監督が指揮する最後の試合となった11月29日のヘーレンフェーン戦では、同様に2点を先行しながら、42分にPKで1点を失うと、そこからチームはガクッと崩れてしまう。

 しかしフィテッセの選手たちはこのフェンロ戦で、同じ轍を踏まなかった。決して失点せずに前半を終えて、後半に入ると、もうパスを貰うことを怖がっている選手はいなかった。

 71分には、左のCKからブライアン・リンセンが3点目を奪う。その後もフェンロに反撃を許さず、3-0で完勝した。前節のトゥエンテ戦に続き、これで2連勝である。チームはすっかり生気を取り戻し、連敗の悪夢は振り払ったようだ。

 そしてフィテッセは、ひとまず本田が不在でも結果を出せることを証明した。もちろん、こうして2連勝したからといって、もう2度と連敗が続く地獄に落ちないという保証はない。目先の結果に一喜一憂しない本田のようなベテラン選手は、今後も必要になるはずだ。しかし、来年の東京五輪を見据える33歳の日本人MFは、ベンチに座るサポート役は望まないだろう。

 今節のフェンロ戦で「個人的な事情」でいなかったからといって、この先の試合で先発の機会が2度と訪れないとは言い切れない。だが、フィテッセが連敗を脱したことで、スルツキ前監督に対する義理は果たしたとも言える。

 フェイエノールト戦の後では、冬の移籍も仄めかしていた本田。このままフィテッセで競争を続けるのか、他のチームでのプレーを模索するのか。岐路に立っていると言えそうだ。

(取材・文:本田千尋【オランダ】)

【了】

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