自動車整備士→クラブレジェンド→プロレスラー→現役復帰

グラント・ホルト
【写真:Getty Images】

グラント・ホルト(イングランド)

生年月日:1981年4月12日(38歳)
現所属クラブ:ロックスハム(イングランド)

 数奇なキャリアだ。地元のカーライル・ユナイテッドの下部組織から18歳で放出され、アマチュアのワーキントンAFCと契約し、自動車整備士としてタイヤ交換などの仕事をこなしながらプレーすることになった。

 その後、当時4部相当のリーグに属していたハリファックス・タウンに加入し、契約中にオーストラリアへのレンタル移籍などを経て2001年に退団。短期間だけシンガポールでもプレーし、イングランドに戻って7部相当のバローと契約。工場でアルバイトしながらアマチュア選手としてサッカーを続けた。この時、すでに20歳になっていた。

 フルタイムのプロ契約を求めて複数クラブのトライアルに参加したのち、2003年に3部のシェフィールド・ウェンズデイと契約を果たす。その後、ロッチデール(写真左)、ノッティンガム・フォレスト、ブラックプール、シュールズベリー・タウンと下部リーグのクラブを転々とし、2009年に加入したノリッジがホルトにとって安住の地となった。

 加入当時は3部だったノリッジで1年目からエースに定着すると、1年ごとに昇格を果たす。ついに2011/12シーズン、30歳でプレミアリーグの舞台に到達した。トップリーグ1年目はキャリアのハイライトとなるリーグ戦15得点の大活躍でノリッジを残留に導き(写真右)、3年連続でクラブの年間最優秀選手にも選ばれた。

 2012/13シーズンをもってノリッジを退団すると、その後のキャリアは下降線をたどり、ウィガン、アストン・ヴィラ、ハダースフィールド、ウォルバーハンプトン、ロッチデール、ハイバーニアン、キングス・リン・タウン、そして2017/18シーズンに古巣バローで選手兼監督を務めたのを最後に現役を引退した。

 すると引退直後にプロレスラーへの転身を表明。WAWというイギリスのプロレス団体と契約し、デビュー戦で勝利も飾っている。2018年夏からはレジェンドとして古巣ノリッジに迎えられる形で下部組織のコーチとしての活動も始めた。

 しかし、プレーへの意欲が衰えなかったのか、今年になって指導者業と並行しながらノリッジ近郊の9部相当のリーグに所属するロックスハムというアマチュアクラブで現役復帰。19クラブを渡り歩いた流浪の巨漢ストライカーは、以前よりややふっくらとした体を揺らしながら38歳になってもゴールを目指してボールを追いかけ続けている。

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