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レアル・マドリード、5年間の歴代フォーメーション。前人未到のCL3連覇達成も…C・ロナウド退団で変わる風向き

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

2度の監督交代。エース不在が響く(2018/19)

レアル・マドリード
レアル・マドリード、2018/19シーズンの基本フォーメーション(黄色は新加入選手)

【シーズン成績】
リーガ・エスパニョーラ:3位(21勝5分12敗)
チャンピオンズリーグ:ベスト16
コパ・デル・レイ:ベスト4
FIFAクラブワールドカップ:優勝


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 ジネディーヌ・ジダン監督が去り、新指揮官にはフレン・ロペテギが迎えられた。ただ、シーズン開幕前の時点で不安は山積み。FWエデン・アザールら大物の獲得が実現せず、ユベントスへ電撃移籍を果たしたFWクリスティアーノ・ロナウドの後釜を確保できなかった。さらに、補強はGKティボー・クルトワやDFアルバロ・オドリオソラ、FWマリアーノ・ディアス、FWヴィニシウス・ジュニオールといった微妙な面々。戦力アップに成功したとは言い難かった。

 また、ロペテギ監督はスペイン代表指揮官をロシアワールドカップ開幕直前に解任されている。マドリーとの密約が明るみとなったことが原因だ。当然、そうした騒動があればスペイン代表選手のみならず各国代表選手から厚い信頼を得るには時間がかかるはず。このあたりの壁がどこまで結果を左右するかは、このシーズンの注目点となった。

 そして、そうした悪い予感は虚しくも的中してしまった。マドリーはリーグ開幕3試合で全勝とスタートは順調だったが、第6節のセビージャ戦で0-3の完敗を喫するとチームが完全崩壊。そこから4戦連続未勝利に陥ると、第10節のバルセロナ戦では1-5と大敗。これでリーグ戦は5試合連続未勝利の3連敗となり、順位は9位にまで落ちた。

 ロペテギ監督の下でポゼッション率は上がったが、ゴール前でのアイデア不足は深刻だった。崩し切る術を持っておらず、最後は個の力に頼る場面が散見された。当然、この状況を良しとしないクラブはロペテギ監督を解任。就任からわずか4ヶ月後のことだった。

 後任にはサンティアゴ・ソラーリが就いた。ただ、その直後にはリーグ戦で結果も出るようにはなったのだが、少しでも力のあるチームと当たるとまったく勝てないというのは前任者と大きく変わらなかった。コパ・デル・レイではバルセロナに、4連覇を目指したチャンピオンズリーグ(CL)では伏兵・アヤックスに大敗を喫しベスト16で姿を消している。銀河系軍団らしい勝負強さは完全に失われていた。

 そしてクラブはアヤックス戦終了後に再び監督交代を決断。ジネディーヌ・ジダンをチームに呼び戻したのである。

 ただ、立て直すのには時間があまりにも足りな過ぎた。マドリーはリーグ戦で3位フィニッシュとなり、FIFAクラブワールドカップを除いてこの年は無冠に終わった。リーグ戦2季連続で3位以下に終わったのは1973/74シーズン以来。勝ち点「68」は直近17シーズンで最低となる成績だった。

 FWカリム・ベンゼマはリーグ戦21得点を挙げるなど奮闘したものの、その他の選手はことごとく不発に終わった。C・ロナウドの抜けた穴は当然大きく、すべてを埋められるわけではないが、その存在感の大きさを改めて感じることになった。

 C・ロナウドという絶対的選手の不在、そしてクラブのドタバタ劇。これらが重なったこの年のマドリーに魅力はなかった。

▽GK
ティボー・クルトワ

▽DF
ラファエル・ヴァラン
セルヒオ・ラモス
ダニエル・カルバハル
マルセロ

▽MF
カゼミーロ
ルカ・モドリッチ
トニ・クロース

▽FW
ガレス・ベイル
マルコ・アセンシオ
カリム・ベンゼマ

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