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セリエA 4年前

19/20セリエAワーストイレブン。「悪童」はやっぱり「悪童」、精神的な未熟さを露呈したのは?

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

DF

コスタス・マノラス
【写真:Getty Images】

コスタス・マノラス(ギリシャ代表/ナポリ)
生年月日:1991年6月14日(29歳)
市場価格:3200万ユーロ(約38億4000万円)
今季リーグ戦成績:26試合出場/4得点0アシスト


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 ローマでの活躍があり、「セリエA屈指のDF」と称されたギリシャ代表戦士は、「ユベントスの支配の魔法を終わらせる」ために昨夏ナポリへ加入。移籍金3600万ユーロ(約44億円)はDFだとクラブ史上最高額となっており、当然ながら期待値も高かった。

 ナポリには世界屈指のDFであるカリドゥ・クリバリもいる。そのため、コスタス・マノラスとのコンビは鉄壁だと考える人も少なくなかった。しかし、結果は少し残念なものに。怪我の影響もあったが、マノラスはクリバリの相方には定着できず、リーグ戦出場は26試合。むしろ評価を高めたのは、二コラ・マクシモビッチだったと言えるだろう。

 対人戦の強さはピカイチだったが、動きすぎてスペースを空けてしまうことも少なくなかった。また、ビルドアップでの貢献度がそこまで高いとは言えず、その点に関してはマクシモビッチの方が優れていたと言えるだろう。加入1年目で適応にかなり苦しんだのは明らかで、高額な移籍金に見合わぬパフォーマンスとなってしまった。

ファン・ジェズス
【写真:Getty Images】

ファン・ジェズス(ブラジル/ローマ)
生年月日:1991年6月10日(29歳)
市場価格:400万ユーロ(約4億8000万円)
今季リーグ戦成績:4試合出場/0得点0アシスト

 ブラジル代表として出場したロンドン五輪で銀メダル獲得に貢献した男が迎えたローマ在籍4年目は、非常に残酷なものとなった。これまでリーグ戦では毎年20試合以上に出場してきたが、今季はわずか4試合の出場に留まっている。

 プレシーズンマッチでまずまずのパフォーマンスを披露したことにより、第1節のジェノア戦でスタメンに名を連ねた。しかし、集中力を欠いてしまう悪癖は治っておらず、いきなり相手にPKを献上するなど批判の的に。それ以降はパウロ・フォンセカ監督からの信頼を完全に失い、まったく起用してもらえず。クリス・スモーリングやジャンルカ・マンチーニのバックアッパーとしても全然役に立たなかった。

 最高時は1400万ユーロとなっていた市場価格も、現在は400万ユーロまで低下。ローマとの契約は2021年までとなっているものの、クラブ側は当然契約延長する考えを持っていないようで、フェネルバフチェやカリアリ、ボローニャといったクラブへの売却を“熱望”しているようだ。

ダビデ・カラブリア
【写真:Getty Images】

ダビデ・カラブリア(イタリア/ミラン)
生年月日:1996年12月5日(23歳)
市場価格:950万ユーロ(約11億4000万円)
今季リーグ戦成績:25試合出場/1得点1アシスト

 ミラン生え抜きの右サイドバックは大胆な攻撃参加を最大の武器としている選手。しかし、これまでにも度々指摘されてきた守備対応の脆さが改善されることは、今季もなかった。

 開幕からスタメンに名を連ね続けていたが、第3節エラス・ヴェローナ戦でいきなり一発退場。さらに第7節のジェノア戦ではイエローカードを2枚受けまたも退場と、守備面でチームの足を引っ張り続け、冬場にはベンチスタートを余儀なくされることも多かった。終盤はアンドレア・コンティの負傷離脱もあって再び出番を増やしたものの、ファーストチョイスに指名できるレベルにないことは確かである。

 クラブ側もそのパフォーマンスには満足していないようで、ボローニャに所属する冨安健洋とのトレード案も浮上している。選手本人は「ロッソネーロのシャツは唯一無二」と語るなどミラン愛を強調しているが、こうしたプレーが続くようであれば、同クラブでの未来はないだろう。

クワドォー・アサモア
【写真:Getty Images】

クワドォー・アサモア(ガーナ代表/インテル)
生年月日:1988年12月9日(31歳)
市場価格:650万ユーロ(約7億8000万円)
今季リーグ戦成績:8試合出場/0得点1アシスト

 昨季はリーグ戦32試合に出場し、チャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に貢献。今季は指揮官がアントニオ・コンテに代わったが、ユベントス時代に同監督のスタイルを経験しているため、引き続きインテルにとって重要なピースになると思われた。

 しかし、厳しいシーズンとなった。開幕7試合中6試合でフル出場を果たしたものの、11月に膝に問題を抱え離脱。それ以降はアシュリー・ヤングなどの加入もあってまったくと言っていいほど起用されず。第34節から最終節までに関してはベンチ入りすらも果たせていない。最終的には8試合の出場で、合計プレータイムは639分のみとなった。

 一部報道によれば、マティアス・ベシーノが負傷したことでヨーロッパリーグ(EL)の帯同メンバーには入る可能性があるという。しかし、来季のコンテ監督の構想に入っているかは微妙なところで、青黒のユニフォームを着るのは今シーズン限りということになるかもしれない。

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