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ラ・リーガの消えた逸材たち。天国から地獄へ…才能を開花させられなかった5人の選手

シリーズ:編集部フォーカス text by 編集部 photo by Getty Images

現ラ・リーガ最年少得点者

ファブリス・オリンガ
【写真:Getty Images】



ファブリス・オリンガ(カメルーン代表)

生年月日:1996年5月12日
現所属クラブ:無所属

 バルセロナなどで活躍したサミュエル・エトォ氏が母国カメルーンに設立したアカデミーの出身で、2009年に13歳でマジョルカの下部組織に加入。2年後にマラガへと移籍し、2012/13シーズンの開幕戦でトップチームデビューを果たす。

 そのデビュー戦で、オリンガは決勝点となる初ゴールを挙げた。16歳98日でのゴールは、イケル・ムニアインが持っていたラ・リーガの最年少得点記録を191日も更新する新記録となった。だが、後が続かなかった。

 結局2012/13シーズンはリーグ戦2試合の出場にとどまり、ゴールも開幕戦の1つのみ。以降はラ・リーガで目立った活躍を見せることなく、2014年1月にキプロス1部のアポロン・リマソルへと放出される。そしてすぐにベルギー1部のズルテ・ワレヘムへと貸し出された。

 ベルギーでもブレイクしきらず、復帰したアポロン・リマソルでも出番は増えなかったが、まだ才能に対する評価は高かったようだ。2015年2月に保有権がアポロン・リマソルからイタリア・セリエAのサンプドリアへと渡り、今度は即座にルーマニア1部のFCヴィトルルへ送られる。

 ところが一切出番を与えられることなく2014/15シーズン終了とともにレンタルバックし、イタリアでもピッチに立つチャンスを一度も与えられないまま2015年夏にベルギー1部のロイヤル・エクセル・ムスクロンへと放出された。この時、オリンガはまだ19歳だった。

 20歳を前にして6つ目のクラブにたどり着いた若きカメルーン人ウィンガーだったが、20/21シーズンを最後に退団して現在は無所属に。2012年にデビューを飾ったカメルーン代表では17キャップを記録しているが、このままでは才能が開花することなく埋もれたままになってしまいそうだ。

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