2位：ペップ・シティで覚醒した男
【写真：Getty Images】
DF：ジョアン・カンセロ（ポルトガル代表／マンチェスター・シティ）
生年月日：1994年5月27日（26歳）
市場価格：3600万ユーロ（約43.2億円）
19/20リーグ戦成績：17試合出場／0得点0アシスト
マンチェスター・シティ加入1年目だった昨季はカイル・ウォーカーの壁を超えられず、ピッチに立つ回数よりもベンチに座る回数の方が多かった。しかし、今季はジョゼップ・グアルディオラ監督の下で覚醒。元イングランド代表DFリオ・ファーディナンドは「サイドバックの新たなプレーを見られるのは素晴らしいことだ」とポルトガル代表DFを絶賛していた。
インテルやユベントスでプレーしていた頃から、ジョアン・カンセロは非凡な攻撃センスを示していた。足元の「テクニック」と「スピード」に長けており、積極果敢に前線へ飛び出しては正確なクロスなどでチャンスを作り出す。縦へぐんぐんと進む「ドリブル」で自ら深さを作り出すことも珍しくなかった。
グアルディオラ監督は、そんな攻撃センスを持つカンセロをいわゆる「偽SB」として起用。すると同選手の特長はより活きるように。ハーフスペースでビルドアップに参加しながらボールを受けては運び、ゴール前で多彩なクロスやラストパスを送り込んで味方の決定機を生む。タッチライン際よりもゴールに近い内側でプレーすることで、カンセロの攻撃面における怖さがより増したのだ。ボールコントロール力に優れ、かつしっかりとしたゲームビジョンを持っている同選手だからこそできた役割と言えるだろう。
「守備力」や「フィジカル」、「空中戦」といったDFに必要な能力の数値こそ飛び抜けて高くないカンセロだが、攻撃面における能力値は他の選手と比較しても申し分ないものがある。まだ26歳。ここからますます怖い存在になっていく可能性は高いだろう。
