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レアル・マドリードは過渡期でも崩れない。バルセロナと大きく違うのは? たとえベンゼマがいなくても…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 本田千尋 photo by Getty Images

リーガ・エスパニョーラ第12節、エルチェ対レアル・マドリードが現地時間30日に行われ、1-2でレアルが勝利を収めた。過密スケジュールの中でレアルは大黒柱のカリム・ベンゼマに休養を与えたが、しっかりと勝ち点3を持ち帰っている。チームは過渡期を迎えているが、リオネル・メッシの退団や監督解任で揺らぐバルセロナとは違うのかもしれない。(文:本田千尋)


過密日程で課されたミッション

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【写真:Getty Images】

 ベンゼマはいなかった。だが、ヴィニシウスがいた。

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 現地時間10月30日に行われたリーガ・エスパニョーラ第12節。レアル・マドリードは、エルチェとのアウェイ・ゲームに臨んだ。キックオフの時刻は14:00。前節ホームでのオサスナ戦は27日21:30にキックオフだったことを踏まえると、リカバリーや移動の時間も考えれば、エルチェ戦に向けた準備に割ける時間は非常に少なかった。

 そして遠征から戻れば、今度は中3日の11月3日にはUEFAチャンピオンズリーグのシャフタール戦が控えている。つまり、チームとして可能な限り消耗を抑えながら勝ち点3を持ち帰るというのが、エルチェ戦のミッションだったと言えるだろう。カリム・ベンゼマは疲労を考慮されてメンバー外となった。カルロ・アンチェロッティ監督は、試合前の会見で次のようなコメントを残している。

「我々はフィジカル面で違いを作るのではなく、このところの試合でチームが示した献身性を継続することを意識しながら準備している。そして、技術的、戦術的な観点から良い仕事をしようとトライしている」

 ここでイタリア人指揮官が意図するのは、エルチェ戦では「フィジカル面」を前に出すのではなく、「技術的、戦術的な」部分を出して効率よく試合に勝とう、といったところだろうか。

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