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アーセナルの冨安健洋は最高。初アシストに相手キーマンを完封、それでも課題が…【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

冨安が攻撃面で存在感を発揮できた要因とは



 1-0で迎えた66分、これまで攻撃が課題とされていた冨安健洋が遂にゴールに絡む。

 CBのベン・ホワイトから右サイドのライン際でボールを受けた冨安が、ダイレクトで浮き球のパスを前線に供給。直前に負傷のサカに代わって投入されたガブリエウ・マルティネッリがこれをボレーで合わせて、アーセナルが追加点を奪うことに成功した。

 見事なダイレクトプレーの連発でゴールに絡んだ冨安。アシストの場面以外にも、今節ニューカッスル戦では試合を通じてシュート3本、キーパス3本、クロス5本と攻撃面で今季最高のパフォーマンスを披露した。(データは『SofaScore』を参照)

 冨安がこれだけ攻撃面で存在感を発揮できた要因は、対峙したサン=マクシマンの守備とアーセナルの右WGのポジショニングにあった。

 31分に冨安カットインから左足でシュートを放ったシーンと45+1分にスミス=ロウへとクロスが渡ったシーンを見れば明らかなのだが、守備意識の低いサン=マクシマンは冨安を完全にフリーにしてしまっている。

 右WGで先発出場したサカと交代で入ったマルティネッリは、いずれも中央に絞ってプレーしており、サン=マクシマンの守備が遅れた場合、冨安がかなりの頻度で大外のラインでフリーとなって攻撃参加することができていた。

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