フットボールチャンネル

2021年欧州ベストイレブン。ユーロ優勝のイタリア、準優勝のイングランドを抑えて最も多くの選手が選出された代表チームとは…?

シリーズ:2021年ベストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

MF

202112027_ベスト11(MF)_getty
【写真:Getty Images】


トレント=アレクサンダー・アーノルド(イングランド代表/リバプール)
生年月日:1997年5月14日(24歳)
リーグ戦成績:38試合4得点13アシスト
イングランド代表成績:16試合1得点4アシスト

 2020/21シーズンの前半戦はデビュー以降、過去ワーストの出来だったが、2021年になると徐々に復調。ラスト10試合で1ゴール4アシストと多くの得点に関与し、一時選外となっていたイングランド代表にも復帰を果たした。しかし、ユーロ2020(欧州選手権)には怪我の影響で出場することができず、イングランドの準優勝に立ち会うことはできなかった。

 オフに怪我が癒えて復活すると、2021/22シーズンが開幕してからは絶好調をキープ。プレミアリーグ16試合で2得点8アシストというDF離れのスタッツを残している。また、『Sofa Score』によると第18節終了時点でリーグ最多の51本のキーパスを成功させており、多くのワールドクラスのアタッカーがひしめくプレミアリーグで最もチャンスを作り出すことに成功している。

ニコロ・バレッラ(イタリア代表/インテル)
生年月日:1997年2月7日(24歳)
リーグ戦成績:39試合3得点13アシスト
イタリア代表成績:35試合7得点6アシスト

 豊富な運動量を活かしたハードワークで攻守の両局面でチームに貢献できるニコロ・バレッラは、所属するインテルで2020/21シーズンのセリエA優勝に大きく貢献した。リーグ戦36試合で3得点9アシストという好成績を収め、セリエAの年間最優秀MFにも選出されている。続く2021/22シーズンも好調を維持しており、前半戦折り返し時点で1ゴール8アシストと、昨季を上回るペースで得点に関与している。

 また、イタリア代表として出場したユーロ2020(欧州選手権)では、ターンオーバーを採用したグループリーグ最終節を除き、6試合に先発出場。準々決勝ベルギー戦では全2ゴールに関与し、優勝に大きく貢献した。所属するインテルでリーグ戦39試合、欧州王者となったイタリア代表で17試合に出場と、2021年はまさにフル稼働の活躍だった。

ジョルジーニョ(イタリア代表/チェルシー)
生年月日:1991年12月20日(30歳)
リーグ戦成績:34試合10得点1アシスト
イタリア代表成績:42試合5得点2アシスト

 カタールワールドカップ出場権獲得が掛かっていた2021年11月に行われたスイス戦で、痛恨のPK失敗があったジョルジーニョだが、それを含めても2021年は彼が欧州でベストのMFと評価されるべきだ。2020/21シーズン途中にトーマス・トゥヘルが監督に就任したチェルシーでは、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)を制覇。2021年にリーグ戦で決めた10ゴールは全てPKによるものだが、ビルドアップに欠かせない選手としてチームに大きく貢献した。

 21年夏に行われたユーロ2020(欧州選手権)では、チェルシー同様にイタリア代表でも欠かせない存在として活躍。全7試合で先発出場し、イタリア代表に53年ぶり2度目の栄冠をもたらした。同じ年にCLとユーロを制した史上10人目の選手となり、8月にはUEFA最優秀選手賞を受賞している。

メイソン・マウント(イングランド代表/チェルシー)
生年月日:1999年1月10日(22歳)
リーグ戦成績:37試合12得点8アシスト
イングランド代表成績:26試合4得点5アシスト

 この22歳の若武者は年々凄みが増している。所属するチェルシーでは、恩師であるフランク・ランパード前監督が1月25日に解任され、トーマス・トゥヘル新体制の初陣では先発から外れた。こうしたこともあり、前任者の時ほど起用されないことも想定されたが、マウントはトゥヘルの下でさらなる成長を遂げた。マンチェスター・シティとのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝では、カイ・ハヴァーツの決勝ゴールをアシストし、チェルシーに2度目のビッグイヤーをもたらした。

 21年夏に行われたユーロ2020(欧州選手権)では、5試合に先発出場しながらも1アシストという不本意な結果に終わった。一方で2021/22シーズンが開幕して以降、チェルシーでは好調を維持しており、第9節ノリッジ戦では自身初となるハットトリックを達成。第14節からは4試合連続でゴールを決めており、シーズン折り返し時点で既に昨季のトータルに近い得点関与数を記録している。

ジョアン・カンセロ(ポルトガル代表/マンチェスター・シティ)
生年月日:1994年5月27日(27歳)
リーグ戦成績:36試合3得点6アシスト
ポルトガル代表成績:31試合5得点5アシスト

 中盤に顔を出してゲームメイクまでしてしまうジョアン・カンセロは、2020/21シーズンは例年以上に過密日程だったこともあり、カイル・ウォーカーと併用して右SBで起用された。その中でプレミアリーグとカラバオ・カップの国内2冠を達成。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では準優勝とシティの躍進に大きく貢献した。

 新型コロナウイルス陽性のため、ユーロ2020(欧州選手権)の出場は逃したが、ウイルス陽性から回復すると、2021/22シーズンは主に左SBで起用されている。前線の選手顔負けの正確なキックを武器に多くのチャンスを演出。プレミアリーグ第18節ニューカッスル戦では、ストライカー顔負けのミドルシュートをゴール左上に叩き込んだ。

【次ページ】DF

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top