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久保建英 2年前

久保建英は明らかに“悪かった”。攻守において薄れていた存在感、それも必然の理由とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

らしくなかった久保建英



 さて、年明け一発目のバルセロナ戦、そして5日に行われたコパ・デル・レイ3回戦エイバル戦を欠場していた久保だが、この日は先発に名を連ねた。スタートポジションは右サイドかと思われたが、4-2-3-1のトップ下に入っている。

 ダニ・ロドリゲスにアンヘル・ロドリゲス、イ・ガンイン、イドリス・ババら不在の中、最後にスタメン出場した第18節グラナダ戦で獅子奮迅の活躍を披露していた久保にかかる期待は大きかったと言っていい。しかし、チーム同様、そのパフォーマンスレベルは思った以上に低かった。

 22分、敵陣深い位置でドリブルを開始しホセ・カンパーニャのファウルを誘ったシーンは見事だったが、その他に持ち味が出た場面は少なかった。相変わらずチームメイトとの連係が噛み合っておらず、最も欲しいタイミングでやはりパスが来ない。また、マジョルカは全体として距離感が悪く、たまらず久保が中盤底に下りて組み立てざるを得ないことも多かったなど、ポジショニングの面でもかなり苦労していた印象が強かった。

 ただ、周囲だけに責任を押し付けることはできない。いざボールが来てもレバンテの積極的なタックルを前に失うことが散見。事実、データサイト『Sofa Score』によると、久保のポゼッションロスト20回はスタメン11人中ワースト2位だったようだ。ちなみに攻撃陣では最多の数字である。らしくなかった。

 そして、この試合で最も気になったのは、攻守の切り替えや球際での粘り強さという部分だ。

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