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ポルトガルで「全てのプレーが劇的に変わった」理由。藤本寛也が「自分だけに見えているもの」とは?【インタビュー後編】

text by 舩木渉 photo by Getty Images

強豪相手にも「やれる」と感じた理由

藤本寛也
【写真:Getty Images】



――試合内容が充実していると、結果も出ます。昨季は残留争いに巻き込まれましたが、今季は欧州カップ戦出場権が狙える位置につけています(取材時点で7位、現在は5位に浮上)。このままいけばもっと上も狙えるのではないですか?

「基本的に中位以下のチームは拮抗していて、実力差はほとんどないと思います。上の4チーム(ポルト、ベンフィカ、スポルティングCP、ブラガ)はレベルが違うので、対戦すると勝つのは難しい試合になるんですけど、それ以外のクラブとの対戦はどちらが勝ってもおかしくない。

当然、勝ち続ければ順位は上がりますけど、ポルトガルリーグでは引き分けが続けば停滞になってしまいます。みんな負ける可能性が高い上位陣との対戦結果はほとんど順位に影響しないので、1ポイントでも取れればいいという感じです。だからこそ、上位4クラブ以外との試合に確実に勝っていくことがとても重要だと思っています」

――以前インタビューした時、「ポルトには他のチームとは違う強さを感じた」とおっしゃっていました。2年目になってそういった強豪と対峙した時の「強さ」の感じ方は変わってきましたか?

「相手が攻撃している時はやっぱりしんどいですね。彼らは技術や個で突破する能力が高くて、アイディアもすごく豊富なので、守るのはすごく難しいです。でも、攻撃している時の感覚は変わったと思います。周りの選手たちのことも信頼しているし、チームとしても強豪相手にゴールを奪える力があるんじゃないかと感じています。自分が継続して試合に出られるようになってプレーの感覚や充実度が違うからこそ、『やれる』と感じられているのかもしれません」

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