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優れていたアーセナルの「守り切る力」。中2日、欠場者続出でも勝利、機能していたアルテタ監督の采配とは?【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

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プレミアリーグ第30節、アストン・ビラ対アーセナルが現地時間19日に行われ、0-1でアウェイチームが勝利している。ミッドウィークに行われた試合ではリバプールに敗れ、連勝が5で止まったアーセナルだが、中2日という過密日程の中で勝ち点3を積み上げている。また、今節も冨安健洋は引き続きふくらはぎの負傷で欠場している。(文:安洋一郎)


連敗をしなかったアーセナル

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【写真:Getty Images】

 現地時間19日、アストン・ビラとアーセナルの一戦が行われ、0-1でアーセナルが勝利。ミッドウィークに行われたリバプール戦の敗戦から上手く切り替えることに成功し、念願のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得に向けて4位の座を死守している。

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 だが、この勝利は決して簡単なものではなかった。直近2ヶ月間試合に出場することができていない冨安健洋のほか、守護神アーロン・ラムズデールは怪我、直近の試合で絶好調だったガブリエウ・マルティネッリが病気で欠場を余儀なくされており、選手の台所事情はかなり厳しかった。

 そうした中で前半は57%のポゼッション率を記録するなどアーセナルがボールを保持して相手陣内に攻め込む機会が多く、シュートも4本(枠内シュート2本)とチャンスを作った。30分にはそのうちの1つのシュートをブカヨ・サカが決めて先制に成功している。

 一方のビラは直近4試合の4-2-1-2から4-3-2-1へとシステムを変更したこともあり最前線のオリー・ワトキンスが孤立する場面が多かった。本来は2列目、3列目の選手が積極的に前線へ上がっていくことで攻撃を完結させるチームだが、アレクサンドル・ラカゼットのプレスバックやトーマス・パーティが中盤でフィルターとして機能したことから自分たちの攻撃の形を作ることができなかった。結果的に前半はシュートを1本もうてないまま終了している。

 だが、後半になると主導権を握るチームが入れ替わった。ビラが52%ボールを支配し、アーセナルよりも多い8本のシュートを放っている。こうした状況でアーセナルはどのようにして守り切ったのだろうか?

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