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マンチェスター・ユナイテッドから本当に退団するのか? 苦しむチームを支えた2人のベテラン【分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 編集部 photo by Getty Images

マンUが突いたブレントフォードの穴



 いつも通りの4-2-3-1でこの試合に臨んだマンUに対し、ブレントフォードは5-3-2を採用。敵陣では前線から積極的にプレスをかけ、自陣では2列目と最終ラインが近い距離を保ち、バイタルエリアにスペースを作らないタイトな守備陣形を形成していた。

 この守備では中央突破が難しいため、マンUは相手を左右に揺さぶりながらボールを保持。マタとブルーノ・フェルナンデスが自由にポジションを変えてゲームを組み立て、機を見て相手DFの裏を狙っていた。     

     
 先制の場面では、左サイドで細かいパスを繋いで相手DFを引き付けると、ブルーノ・フェルナンデスがサイドチェンジ。ダロトにロングパスを送ると、右SBからのパスに抜け出したエランガがクロスを上げ、最後はブルーノ・フェルナンデスが決めた。

 後半にC・ロナウドがPKを獲得した場面も同様だ。自陣左サイドでパスを受けたマタが逆サイドフリーになっていたダロトにパスを送り、この右SBのスルーパスに抜け出したエースがPKを獲得している。

 左サイドからでも同じ攻撃ができたはずだ。だが、ブレントフォードの左ウイングバックに入っていたリコ・ヘンリーは背後の警戒が甘く、マンUがサイドチェンジした際には、必ずヘンリーとCBの間にスペースが生まれていた。この穴を見逃さず、チャンスをものにできたことが、大勝できた要因と言えるだろう。

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