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徳島ヴォルティスMF渡井理己が移籍決定、ポルトガルのボアヴィスタとはどんなクラブ?

text by 編集部 photo by Getty Images

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渡井理己
【写真:Getty Images】



3強以外で最後のリーグ優勝クラブ

 J2の徳島ヴォルティスに所属するMF渡井理己は、ポルトガル1部のボアヴィスタFCへの期限付き移籍がクラブ間合意に達したことが13日に発表された。渡井が加入するボアヴィスタとはどのようなクラブだろうか。



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 ポルトガル北部ポルトのボアヴィスタ地方を本拠地とするクラブは1903年に設立。白と黒のチェッカーフラッグ模様のユニフォームで知られる。

 ポルト、ベンフィカ、スポルティングCPの“3強”が圧倒的な地位を占めるポルトガルリーグだが、ボアヴィスタはその中でも一目置かれるに値する実績を残している。3強以外ではわずか2チームしか成し遂げていないリーグ優勝を達成したチームのひとつだ。

 1990年代にもリーグ上位進出やカップ戦優勝など力をつけてきたボアヴィスタは、2000/01シーズンにはついにリーグ初制覇。3強以外のリーグ優勝は1945/46シーズンのベレネンセス以来実に55年ぶりであり、この2例を除けばリーグの88年間の歴史のうち86回の優勝を3強が独占している。つまりボアヴィスタは、現時点で3強以外に最後に優勝したクラブでもある。

 1970年代から1990年代にかけて達成したタッサ・デ・ポルトガル(ポルトガル杯)優勝5回という数字も3強に次ぐもの。実績的には国内4番手の結果を残してきたクラブであると言える。

 とはいえ近年の戦いぶりは、国内4番手には程遠いのが実状。2010年に八百長事件などで一度は3部までの降格を強いられたあと、2014年に1部復帰を果たしたが、その後も目立った好成績は収められていない。過去3シーズンは18チーム中12位、13位、12位と順位表の下半分を定位置としている。

 現在のチームを率いているのは、ポルトガル代表MFとして2度のワールドカップ出場など優れた実績を残したプティ氏。主な所属選手としては現役アメリカ代表としてワールドカップ出場も見込まれるDFレジー・キャノン、フランスとカメルーンの代表歴を持つFWポール=ジョルジュ・エンテプなどがいる。

 過去にボアヴィスタのトップチームで日本人選手がプレーしたことはなく、渡井が初となる。だが2013年から2016年まではジェフユナイテッド市原・千葉リザーブズから移籍したFW広岡ライアン勇輝が在籍し、他クラブへレンタルされていた。

【了】

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