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イタリアの「ガラスの天才」5人。栄光と苦悩…世界最高級の才能も怪我に泣いた男たち

シリーズ:ガラスの天才5人 text by 編集部 photo by Getty Images

ロベルト・バッジョ

ロベルト・バッジョ
【写真:Getty Images】


MF:ロベルト・バッジョ(元イタリア代表)
生年月日:1967年2月18日
イタリア代表:56試合27得点11アシスト

 イタリアが世界に誇るファンタジスタ、ロベルト・バッジョのプロキャリアは怪我と共にあったと言っても過言ではない。1985年、当時18歳だった同選手は、フィオレンティーナ移籍決定の2日後に右膝十字靭帯断裂の重傷を負う。さらにその翌年には、右膝半月板を損傷とまたも大怪我。これにより、バッジョは膝の痛みと常に付き合い続けることになった。

 それでも、長い髪が特徴的だったMFは素晴らしいキャリアを築いている。ミランやユベントスでタイトルを獲得し、1993年にはバロンドールも受賞。名実ともに世界最高の選手となった。もちろん、怪我に悩む日々が全くなかったわけではない。1994年アメリカワールドカップには足を痛めたまま出場しており、2002年には左膝十字靭帯の大怪我を負っている。しかし、懸命なリハビリをしてはピッチに戻り、結果を残す。バッジョはこれを繰り返していた。

 2004年に現役を退いたバッジョは、34歳の時に出版した自伝で「僕はここまで1本半の足でプレーしてきた。(中略)こんなに酷い膝を抱えていたら、他の人はとっくにサッカーを諦めているだろうね。この16年間、膝の痛みなしでピッチに立ったことは一度もないよ」と振り返っている。膝に爆弾を抱えながらも世界最高の選手となったバッジョだが、もしもその痛みがなければ、もっとスーパーな存在になっていたのかもしれない。

【了】

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