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アーセナルの“現実的な目標”は? 活躍する新戦力と逃したターゲット、戦力不足が心配なポジションも【22/23補強診断(5)】

シリーズ:22/23補強診断 text by 編集部 photo by Getty Images

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2022/23シーズンの移籍市場でも多くの移籍が成立したが、プレミアリーグのビッグクラブはどのような動きをみせたのか。今回はミケル・アルテタ監督の下で今季開幕5連勝を達成するなど、久々のチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得が現実的な目標となっているアーセナルの補強動向を分析する。(文:安洋一郎)


新戦力が即フィット

【写真:Getty Images】

 ミケル・アルテタがアーセナルの監督に就任してから今季で4季目を迎える。毎年の大型補強によってウナイ・エメリ政権から引き継いだスカッドからは大きく変わっており、現在は自らが獲得を望んだ選手たちがスタメンの大半を占めている。

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 今冬にはピエール=エメリク・オーバメヤン、今夏にはアレクサンドル・ラカゼットやベルント・レノら前政権時代からチームを支えていた選手が去った一方で、マンチェスター・シティからガブリエウ・ジェズスとオレクサンドル・ジンチェンコの2選手を獲得することに成功。両名ともアルテタのシティ時代の教え子であり、開幕から欠かせない戦力となっている。

 特に開幕6戦で3得点3アシストを記録しているジェズスの活躍は凄まじい。屈強なDFたちを背負った状態でもロングボールを収め、そこから反転してドリブルで突破をしたり、ブカヨ・サカやマルティン・ウーデゴールらとのコンビネーションで一気にチャンスを作ったりするなど、既に攻撃陣の核と言っても過言ではない活躍ぶりを披露している。

 左サイドでアップダウンを繰り返すキーラン・ティアニーとは異なる特性を新加入のジンチェンコは持ち合わせている。同選手は内側にポジションを取ることで左CBから左WGへのパスコースを作るのと、中盤で数的優位を作る「偽サイドバック」の役割が上手い選手であり、ボール保持の局面では抜群のクオリティを発揮している。空中戦や対人守備を苦手とするなど守備では穴となりがちだが、対戦相手や試合状況によってアルテタ監督がティアニーと使い分けることができれば強力な左サイドとなるだろう。

 ファビオ・ヴィエイラ、マルキーニョスの両名はリーグ戦ではベンチスタートが続いているが、UEFAヨーロッパリーグ(EL)では結果を残すなど、早速ポテンシャルの高さを発揮している。そして控えGKにはマット・ターナーを獲得。このアメリカ代表GKには、昨季終了時点で退団が決定的だったベルント・レノの代役としての活躍が期待されている。

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