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久保建英 2年前

若い久保建英が若手中心のチームを牽引した。シルバのいないピッチで証明した質【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

久保建英はシェリフにとって脅威に


【写真:Getty Images】



 そんなシェリフ戦、サッカー日本代表MF久保はベンチスタートになった。もちろん、序列が下がったというわけではない。過密日程を考慮しての采配だったと言える。

 久保に出番が回ってきたのは1-0リードで迎えた62分のこと。ポジションは、同選手が最も得意とする右サイドだった。

 背番号14はシェリフにとって大きな脅威だったと言っていい。個人で打開するようなことはなかったが、周囲をうまく生かしながら攻撃のリズムを創出。チャンスメイクの部分でも高い貢献度を誇っており、それが理由か自然と味方からボールが集まる印象さえ受けた。

 久保のハイライトは2つある。まず1つ目は74分。ペナルティーエリア右角付近からフワッとしたボールを送り、アンデル・ゲバラのボレーシュートに繋げた。ゲバラがこのビッグチャンスを逸したため久保にアシストはつかなかったが、まるでバルセロナ時代のリオネル・メッシ→ルイス・スアレスを彷彿とさせるような華麗な崩しだった。

 そして81分、久保がクロスボールを折り返すと、これをナバーロがプッシュ。ソシエダに3点目が入り、久保にはアシストがついた。同時期にバルセロナのカンテラ(下部組織)にいた久保とナバーロで点を奪うという、なんともドラマチックな瞬間だった。

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