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“最強世代”はいつ? 1996年生まれ世界ベストイレブン! 日本人で唯一選ばれたのは?

シリーズ:世代別ベストイレブン text by 編集部 photo by Getty Images

DF:ジャンルカ・マンチーニ(ローマ/イタリア代表)


【写真:Getty Images】


生年月日:1996年4月2日
今季リーグ成績:22試合0得点1アシスト

 今季セリエAで3番目に失点の少ないローマを語る上で、在籍4年目を迎えるジャンルカ・マンチーニは欠かせない。今季は現時点でセリエA全試合に先発出場中であり、主将のロレンツォ・ペッレグリーニが不在時はゲームキャプテンを務めるなど、屋台骨として最終ラインからチームを支えている。

 気持ちを前面に押し出すプレーが持ち味で、守備時は球際での強さを活かしてハードに相手を潰し、クリス・スモーリング、ロベルト・イバニェスとも連係を図りながら強固な3バックを形成している。今季ローマは第22節終了時点で29得点と、上位陣の中では圧倒的に得点数が少ないが、それでも4位に位置しているのはマンチーニら守備陣の活躍のお陰で守り勝っている試合が多いからに他ならない。

 その代表例がインテルとの第8節だろう。この試合でローマは守護神ルイ・パトリシオのミスもあって先制点を相手に献上したが、3バックが良い距離感で守ることで、最少失点で乗り切り、後の逆転勝利へと繋がった。ローマの「相手のシュートチャンスが失点に結びつく指標」である失点期待値は、セリエAで最少の15.8であり、これは相手にチャンスを作らせていないことを証明している。この堅守こそローマの強さであり、その中心的な存在であるマンチーニの貢献度の高さは計り知れない。

DF:キム・ミンジェ(ナポリ/韓国代表)


【写真:Getty Images】

生年月日:1996年11月15日
今季リーグ成績:21試合2得点1アシスト

 22試合で19勝2分1敗という圧倒的な成績を残す首位ナポリで、キム・ミンジェの存在感は際立っている。これまで小柄な印象が強かった従来のアジア人CBとは異質な190cm/84kgというフィジカル能力の持ち主で、昨夏にチェルシーへと移籍したカリドゥ・クリバリの穴を見事に埋めている。

 先述した通り、抜群のフィジカル能力に加えてスピードも兼ね備えており、屈強なFW相手でも執拗なマークで完璧に抑え込む。ポジショニングや判断力、球出しにも長けており、セリエAでは敵なしの状況だ。

 クリバリの後釜としての獲得だったため、加入当初はやや不安視されていたが、良い意味で期待を裏切った。ナポリデビュー2戦目のモンツァ戦ではCKからフィルジル・ファン・ダイクを彷彿とさせるような打点の高いヘディングシュートを叩き込み、9月にはアジア人として初めてセリエAの月間最優秀選手賞を受賞した。怪我している中でも強行出場したカタールW杯でもインパクトを残しており、ワールドクラスのCBへと成長しつつある。

DF:ロビン・ル・ノルマン(レアル・ソシエダ/フランス)


【写真:Getty Images】

生年月日:1996年11月11日
今季リーグ成績:18試合0得点0アシスト

 今季のレアル・ソシエダは、クラブ生え抜きの監督、選手を軸にバルセロナ、レアル・マドリード、アトレティコ・マドリードの “ラ・リーガ3強”の間に割って入る魅力的なサッカーを展開中だ。その中でディフェンスリーダーのロビン・ル・ノルマンは、相方のイゴール・スベルディアと共に守備陣を牽引している。

 22歳の時にトップチームでデビューを果たすと、Bチーム時代から師弟関係にあるイマノル・アルグアシル監督の下でレギュラーに定着。当初は経験不足か、やや不安定な一面もあったが、年々安定感は増しており、スピードを生かした的確なカバーリングとポジショニングの良さで相手のチャンスの芽を摘んでいる。

 昨季は36試合でフル出場を果たすなど、評価すべきはその稼働率の高さで、現在約10名が負傷離脱するなど“野戦病院”と化しているソシエダで安定して出場を続けている。今季は9月に中足骨の骨折で離脱をするも、驚異的な回復力で1ヶ月後にチームに復帰。チームに大きな穴を開けることなく戦列に戻ってきたことで、不在によるマイナスを最小限に抑えた。

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