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レアル・マドリードの誤算とは? なぜマンCは敵地で主導権を握れたのか【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 安洋一郎 photo by Getty Images

UEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)最新ニュース

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)・準決勝の1stレグ、レアル・マドリード対マンチェスター・シティが現地時間9日に行われ、1-1の引き分けに終わっている。苦戦しながらもホームチームは先制点を奪うも、後半に追いつかれてドローに。なぜレアル・マドリードはホームで勝ちきることができなかったのだろうか。(文:安洋一郎)


マンチェスター・シティが試合序盤に主導権を握った方法


【写真:Getty Images】

 先に試合の主導権を握ったのは、昨季サンティアゴ・ベルナベウで“悪夢“を見たアウェイのマンチェスター・シティだった。

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 プレミアリーグで10連勝中という勢いそのまま試合に入ると、レアル・マドリード相手陣内でボールを保持し続けた。ボールを失わないベルナルド・シウバとジャック・グリーリッシュの両WGで時間を作り、レアル・マドリードで最も危険な人物であるヴィニシウス・ジュニオールに対してはカイル・ウォーカーが絶妙な距離間で監視。

仮に押し込んだ状況からカウンターを受けたとしても、左サイドはあらかじめ前線に上がらずに後方で構えているマヌエル・アカンジが対応。ベルナルド・シウバとカイル・ウォーカーの2選手が前線に上がる右サイドは、偽CB起用のジョン・ストーンズが最終ラインまで戻って対応することで、レアル・マドリードの攻撃を封じていた。

 ジョゼップ・グアルディオラ監督のチームはこの“リスクマネジメント”が徹底されており、試合開始から35分間ホームチームにシュートを1本も打たせなかった。

 対するマンチェスター・シティはこの時間帯までに6本のシュートを放つなど試合の主導権を握っていたが、先制点を決めたのはレアル・マドリードだった。

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