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最悪のミラノダービー。ミランはなぜ完敗したのか。無視できない数々の問題【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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UEFAチャンピオンズリーグ(CL)・準決勝の1stレグ、ミラン対インテルのミラノダービーが現地時間10日に行われ、0-2でアウェイチームが勝利している。ホームで先勝したいミランだったが、スコア以上の完敗を喫することに。いったい何が原因だったのだろうか。(文:小澤祐作)


枠内シュートわずか2本…。ミランは宿敵に完敗


【写真:Getty Images】

 スコア以上の完敗と言っていいだろう。90分間において、ミランにはたったの1つも良いところがなかった。

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 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準決勝という最高の舞台で実現したミラノダービー。ホームのミラン、アウェイのインテルともに慎重な入りをみせていたため、スコアはそれほど早く動かないと予想したが、あろうことかすぐに点差が広がった。地獄を見たのはミランだ。

 8分、ミランは課題のセットプレーから先制点を献上。その3分後に、あれよあれよと自陣深くへの侵入を許し、ヘンリク・ムヒタリアンに追加点を奪われている。あっという間の出来事に、ステファノ・ピオーリ監督は険しい表情を浮かべながらピッチを見守るしかなかった。

 当然ながらミランは攻めなければならなくなったが、インテルの組織された守備を前に連係が噛み合わず。結局、ファーストシュートを放つまで30分もの時間を費やすことになるなど、得点の匂いすらない状態で前半を終えている。

 0-2のまま迎えた後半はインテルがより引いたことでゴール前までは侵入できるようになったが、明確な決定機は1回のみで、ほとんどのフィニッシュが可能性に賭けたミドルと、GKアンドレ・オナナを脅かせない。事実、この日のミランは14本のシュートを放ちながら、枠内シュートは2本に留まっていた(UEFA公式のデータを参照)。

 結果的にミランは1点も奪えず敗北。これで今季の対インテルは3敗目だ。

 では、ここまで簡単にゲームを振り返ってきたが、ミランが完敗を喫した主な原因はどこにあったのだろうか。

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