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海外サッカー 6か月前

“ハーフスペース”三笘薫が試合を変えた。ブライトンが突いたアヤックスの綻び【EL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

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UEFAヨーロッパリーグ(EL)・グループリーグB第3節、ブライトン対アヤックスが現地時間26日に行われ、2-0でホームチームが勝利している。サッカー日本代表MF三笘薫はフル出場。強烈なシュートで先制点に絡むなど存在感を放っていた。まさにこの試合は、三笘から動いたと言っても過言ではない。(文:小澤祐作)


ブライトンが新たな歴史を刻む

現地時間26日に行われたUEFAヨーロッパリーグ・グループリーグBの第3節でアヤックスに勝利したブライトン
【写真:Getty Images】

 アメックス・スタジアムに試合終了を告げるホイッスルが鳴り響いた瞬間、歴史が動いた。つい3シーズン前までプレミアリーグの残留争いを強いられていたブライトンが、ついにUEFA主要大会で勝利を奪ったのである。

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 AEKアテネに競り負け、マルセイユとはぎりぎりのドローに終わるなど、欧州コンペティションの厳しさを体感していたブライトンは、グループリーグ第3節でオランダの名門アヤックスを迎えた。本来であれば彼らがグループ最大の難敵になるはずだったが、そうではなかった。ホームチームは終始ゲームを支配し、2-0の完勝を収めている。

 これまで国内で数多くのタイトルを手にし、欧州主要大会でも結果を残してきたアヤックスだが、今季はかなり厳しい戦いを強いられている。リーグ戦では現時点で自動降格圏となる17位に低迷し、UEFAヨーロッパリーグ(EL)でも2試合未勝利に。この結果を受けて、今月にはモーリス・スタイン監督の解任が発表されている。元オランダ代表でアヤックスOBでもあるヴェスレイ・スナイデル氏は「選手の質が低すぎる」とし、誰が監督をやっても難しいだろうと古巣を酷評していた。

 チームが大きく自信を失っているのは、ブライトン戦でも明らかだった。とくに2失点目を喫して以降の戦い方はかなり消極的であり、かつての強さを知っている者からすると目を覆いたくなるような内容だった。毎年のように主力が抜かれる中、圧倒的な強さを維持することが難しいのは理解できるが、それだけでは説明がつかないほど、悲惨な状態と言わざるを得ない。

 しかし、前半途中までは互角の戦いを繰り広げていたのも事実。ではなぜ、最終的に2-0というスコアになったのだろうか。

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