2位:マンチェスター・シティ(イングランド)
【写真:Getty Images】
監督:ジョゼップ・グアルディオラ(9年目)
戦力値:92(攻撃力24、守備力22、選手層22、勝負強さ23)
ジョゼップ・グアルディオラ監督が率いるマンチェスター・シティの完成度の高さはサッカー史に残るだろう。彼らは毎シーズンのようにタイトルを獲得しており、プレミアリーグでは前人未到の4連覇、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)では一昨シーズンに初優勝を飾っている。
今シーズンのマンチェスター・シティが過去の数シーズンと異なるのが、開幕から圧倒的な強さを誇っていることだ。ロースタートで、シーズン最終盤に手が付けられないほどの強さになるのが最近の傾向としてあったが、アーリング・ハーランドが加入後ベストと言っても良いクオリティを発揮していることで「攻撃力」は凄まじいものとなっている。
プレミアリーグの開幕4試合で9ゴールを奪ったストライカーに加えて、今シーズンはケビン・デ・ブライネとジャック・グリーリッシュが好調を維持しており、前線のオプションが昨シーズンよりも豊富だ。怪我人が出た際に様々なポジションで起用されていたフリアン・アルバレスが抜けた穴が気になるところだが、怪我からの復帰組とバルセロナから帰還したイルカイ・ギュンドアンで十分に埋められそうだ。
「守備力」に関しても充実した戦力を揃えている。特にマヌエル・アカンジの成長が著しく、その影響力はルベン・ディアスやジョン・ストーンズらを上回っているかもしれない。昨季までは、攻守に欠かせないロドリの通年稼働がタイトル獲得に向けて必須だったが、今季は開幕から3試合不在の中でも快勝。最も替えが効かないと思われていた選手の穴を埋めるためのテスト期間でも結果を残した。
唯一と言っても良い懸念材料は、直接的なハーランドの代役がいないことだ。他のポジションはスタメンとサブの差がほとんどないが、アルバレスが退団したことで本職ストライカーがノルウェー代表FWしかいない。昨季のリーグMVPであるフィル・フォーデンやデ・ブライネ、ベルナルド・シウバ、ギュンドアンらのゼロトップ起用もあるが、好調時は相手守備陣からすると理不尽でしかない世界的なストライカーが、怪我なのでいなくなれば痛手になるだろう。
ただ、そうしたイレギュラーなケースであっても解決策を持っているのがペップであり、タイトルを獲得し続けているのはそれ故の結果だ。今シーズンも間違いなくCLで優勝争いを演じることになるだろう。