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コラム 8か月前

結局、両翼はどの組み合わせがベスト? W杯本大会に向けてサッカー日本代表がこれから試すべきオプション【西部の目】

シリーズ:西部の目 text by 西部謙司 photo by 田中伸弥

どの選手も及第点は与えられるが…

 注目はセルティックで好調の前田だった。

 9分には裏へ抜け出してポストに当てる一撃。11分には中村のクロスボールに飛び込み、19分にはDFのキックをブロックして奪いそのままシュートへ持っていったが途中で足がもつれて決められず。

 鎌田大地のクロス、田中碧と菅原からの縦パス1本での裏抜けと、かなりチャンスはあったのだが惜しいところで得点できなかった。

 どちらかと言えば、自分たちが守勢になる試合の方がカウンターやハイプレスで走力が活きるタイプだと思うので、また違う性質の試合での起用に期待したい。

 立ち上がりからキレキレだった中村は、後半は対面のDFに止められるようになり、70分からまた鋭さが戻っていた。相手が5バックなのでボールを受ける場所がタッチラインぎりぎりになっていて、中村のシュート力を考えればもう少し内側でプレーしたかった。

 右サイドの久保と菅原のコンビネーションは良かった。久保のドリブル、菅原の力強いクロスボールが見られたわけだが、久保はサイドから仕掛けさせた方が相手にはより脅威だったのではないかとは思う。

 61分に伊東、堂安が入ってからギアが一段上がった。82分に鎌田の絶妙のパスから伊東が抜け出した決定機があったがこれも決まらず。

 高井幸大は終始落ち着いたプレーぶり。伊藤もときおり繰り出す長めの縦パスが鋭かった。GK鈴木彩艶はロングボールに冷静に対処、板倉滉も安定していて守備は危なげなし。

 ボール保持は圧倒的でチャンスも作れていた。バーレーン戦で足りなかった中央を使いながらサイドを開ける攻め込みもできていた。ただゴールだけがなく、こじ開けるための圧力が少し足りなかった。

(文:西部謙司)

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【了】

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