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コラム 2か月前

ジャンルイジ・ドンナルンマにはまだ早い? 正真正銘、世界一のGKになるためには。 CL優勝、もう一つは…【コラム】

シリーズ:コラム text by 佐藤徳和 photo by Getty Images

「移籍先はインテルに」ほぼ決まっていた

 4歳から所属したサッカースクール、ASDクラブ・ナポリでプレーし、10歳で同学年の友人よりも、30センチも大きかったため、相手チームから常に“年齢詐称”を疑われていたという。

 そのため、スタッフはすぐにドンナルンマのIDカードを提示できるように携えていた。小学生の頃、すでにその名はイタリア全土に知れ渡り、13歳のときに、カルチョメルカートのような争奪戦が勃発する。

 ASDクラブ・ナポリのチーロ・アモーレ会長は、当時を回想する。

「ジジョーネ(ドンナルンマの愛称)は、我々のクラブでは常に年上のカテゴリーでプレーした。彼がフィジカルの面で急成長すると、ナポリを含め、イタリアの主要クラブがこぞって獲得に動いた」

 具体的なクラブ名を挙げると、フィオレンティーナとユヴェントスも獲得に関心を寄せていたようだが、新天地はミラノに。

「移籍先はインテルにほぼ決まった。下部組織の責任者、ロベルト・サマデンが、カステッランマーレまで訪れ、私とジジョーネの父、アルフォンソを説得し、彼をインテルに迎えようとした。我々はドンナルンマの両親と一緒にミラノに5日間滞在し、ジジョーネは現地の学校にも入学した」

 もはや、ネラッズーリへの移籍は間違いないものと思われた。しかし、ここで、インテルの永遠のライバル、ミランが介入する。

 アモーレ会長は続ける。

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