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コラム 8か月前

高岡伶颯は「何もできなかった悔しさ」に直面していた。なぜ直接海外へ? サウサンプトンへ出発前に語った強い思い【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Kenichi Kato

「1週間で(トップチームに)行けるなら行きたい。でも…」

「全然何とも思わないわけじゃないですけど、トップに上がってプレミアリーグでプレーしたいっていう思いがある。チャンピオンシップにいたとしても、自分が(プレミアリーグに)上げればそれもチームへの貢献、自分の評価になる。まず目の前に本当に集中してやっていきたい」

 身長165cm・62kgという小柄な身体で、世界最高峰の舞台へ挑戦する。

「身体の大きい選手も多くてパワーがある選手も多いんで、自分としてもしっかりそこに向き合って、やっていかないといけない。でもそこにポイントを当てすぎて自分のスピードだったり、特徴が削れてしまったら嫌なので。より自分がスパークできるようにしっかりバランスを取りたい。体重を増やしすぎて、やっぱり動けないこととかあるので」

 高岡の海外挑戦はサウサンプトンのセカンドチームから始まる。

「(最初は)U-21、セカンド(チーム)ですね。でも結果残してやっぱナンボだと思うので、1週間で(トップチームに)行けるなら行きたい。でもしっかり焦らず。焦ってしまったら、怪我のリスクもあるので。やっぱり自分の特徴とか弱い部分にしっかり向き合いたい。本当にできるだけ早く昇格したいんですけど、結果と一緒にトップチームというのもついてくる」

 高岡は自信を胸にしまいながら、自分が置かれている立場と向き合いながら冷静に自分自身と向き合っている。

「結果を残してナンボ。しっかりやっていきたい」

 静かな口調だが、その声にはどこか力強さを感じさせた。宮崎から世界へ。18歳になったばかりの高岡伶颯の挑戦が、今始まろうとしている。

(取材・文:加藤健一)

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【了】

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