“悲願”のリーグ優勝へ

　美食の国、イタリアの中でも、ナポリは特に食文化が豊かで、日々の食事が一層の活力につながっている。マクトミネイは、イタリア人のマリオ・ソッレンティーノをパーソナルシェフとして雇い、夕食を任せている。

　日々、口にしている食事は、慣れ親しんだ、英国の料理ではなく、ナポリの伝統的料理だという。貴重なエネルギー源となるパスタを積極的に取り入れることが、スタミナ維持に大きく貢献しているようだ。

　“夢の劇場”という異名を持ち、多くの選手にとって、憧れの舞台である、オールド・トラッフォードで長くプレーしたマクトミネイ。そんな彼ですら、ナポリのサッカー熱には、「信じられない」と驚きを隠せない。

　マンチェスター・Uでは、リーグカップを2度、昨季はFAカップを手に入れた。しかし、プレミアリーグでは、優勝を実現することはできなかった。

　それが、ナポリでは、終盤戦を迎えたところで、スクデット獲得に手が届くところにあるのだ。首位インテルとは勝ち点71で並び、得失点差で2位に位置する。かつて、ディエゴ・マラドーナが英雄となった地で、マクトミネイは、自身初のリーグ制覇に向けて、残り5試合にすべてを懸ける。

（文：佐藤徳和）

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