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Jリーグ 2週間前

少年時代の教えがいま活かされる。湘南ベルマーレの控えだった鈴木淳之介をサッカー日本代表へと導いた転換点【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

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 サッカー日本代表は10日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選でインドネシア代表と対戦する。今回初招集となった鈴木淳之介は、市立吹田サッカースタジアムで日本代表デビューのチャンスを待つ。湘南ベルマーレの控え選手だった若者は、どのようなきっかけで飛躍を遂げたのか。(取材・文:藤江直人)

怪我人続出で一気に手薄になった最終ライン「めったにないチャンス」


【写真:Getty Images】

 将来の目標として、漠然と夢に描いていたサッカー日本代表でデビューする可能性が高まってきた。6月シリーズで初招集された湘南ベルマーレのDF鈴木淳之介は、10日のインドネシア代表戦への思いを短い言葉に凝縮させた。

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「めったにないチャンスだと思いますし、そのチャンスをつかみ取るためにも、自分の価値というものをしっかりと出していきたいと思っています」

 敵地パースで行われた5日のオーストラリア代表戦で先発しながら、ともに負傷退場したDF町田浩樹とDF渡辺剛がチームを離脱。最終ラインが一気に手薄になった陣容でインドネシア戦を迎える。

 湘南における鈴木の主戦場は3バックの左。オーストラリア戦で町田が先発し、後半からは瀬古歩夢が務めたポジションでもある。1日に湘南の試合があり、代表合流が1日遅れた関係でオーストラリア戦ではベンチ入りメンバーから外れた鈴木は、0-1で敗れたチームの姿をスタンドで見届けた。

 すでに8大会連続8度目の本大会出場を決めている日本に対して、オーストラリアは北中米大会出場へストレートインとなるグループCの2位がかかった大一番。5万7226人の大観衆で埋め尽くされた、クリケット専用のパーススタジアムで目の当たりにした雰囲気が、21歳の若武者を刺激した。

「本当に数多くのお客さんに囲まれた独特な雰囲気でしたし、自分も体験してみたいと思いました」

 岐阜県の強豪、帝京大可児高から湘南に加入して4シーズン目。フィールドプレーヤーではただ一人、ここまでJ1リーグで全19試合に先発し、87分で交代した横浜F・マリノス戦以外は、フルタイム出場を果たしている。しかし、鈴木が昨シーズンの開幕時点のままならば今回の代表初招集もなかった。

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