フットボールチャンネル

Jリーグ 2週間前

少年時代の教えがいま活かされる。湘南ベルマーレの控えだった鈴木淳之介をサッカー日本代表へと導いた転換点【コラム】

シリーズ:コラム text by 藤江直人 photo by Getty Images

「このレベルだと…」肌で感じるサッカー日本代表の基準

「しっかりと自分のプレーをぶつけて、そのリターンがどう転んでいくのか、というものをいま、しっかりと見極めながらやっています」

 
 唐突に飛び出した「リターン」とはいったい何を意味しているのか。鈴木が続ける。

「自分がJリーグでやっているプレーがこういう舞台、上のレベルでやっている人たちに通用するのか、というところで、それらをぶつけて感じるものがリターンというか。たとえば1、2メートル寄せるところで、Jリーグだったらサボっても、このレベルだとパスを差し込まれた。そこはいい経験になりました」

 武器のひとつにすえるデュエルの強さを介したボール奪取にしても、たとえばオーストラリア戦で代表戦出場2試合目にして、初先発を果たしたMF鈴木唯人に手玉に取られたと思わず苦笑いを浮かべた。

「鈴木唯人選手には本当に狭いなかでターンされて、まったくボールを取れなかった。鈴木唯人選手でもまだフル代表(の常連)じゃないと思うと、自分はまだまだだなと思いました」

 サイズは身長180cm体重78kg。身長に関しては離脱した町田や渡辺だけでなく、瀬古、関根大輝、高井幸大よりも低い。鈴木自身も「身長はハンデがある」と認めながら、こう続ける。

1 2 3 4 5

KANZENからのお知らせ

scroll top
error: Content is protected !!