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サッカー日本代表は10日、FIFAワールドカップ(W杯)26・アジア最終予選(3次予選)でインドネシア代表と対戦し、6-0の大勝を収めた。無得点で敗北を喫した前節オーストラリア代表戦とは打って変わって、今回は出場者全員が活躍。なかでもボランチとして起用された佐野海舟は、スイッチ役として大いに躍動した。(文:西部謙司)
見違えるような変貌
2試合セットの国際試合で、サッカー日本代表には1試合目より2試合目の方が明らかにプレー内容は良くなる傾向がある。今回もそのとおりで、初戦のオーストラリア代表戦とは見違えるようなプレーで6ゴールを叩き込んだ。
主力を休ませ、新しい選手を大量に招集した今回の2試合は、新戦力のテストと選手層拡大がテーマだ。戦術は従来のやり方を踏襲し、新しい選手は例えば三笘薫や守田英正の「代役」として起用されている。しかも寄せ集めに等しいので選手間のコンビネーションも定まっていない。その中で各自の個性も出してアピールするという、けっこう難しい状況だった。
そんな中での初戦は各自の特徴を出し切れず、踏襲した戦術の有効性も疑われるような内容になってしまっていた。
ところが、インドネシア代表戦は見事に変貌していた。
代表常連組の遠藤航、鎌田大地、久保建英の3人をMFに揃えたのは大きかったが、それ以上に大きな働きをしたのは佐野海舟だった。
オーストラリア代表戦で遠藤の役回りだった佐野海舟は、インドネシア戦では守田英正や田中碧の役になった。より前方でプレーするボランチである。そして、それがチームを好転させるスイッチになっていた。