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コラム 2週間前

「まだまだ甘さがある」佐野航大が考えるサッカー日本代表で生きる道「自分のポジションはやっぱり…」【コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分のポジションはやっぱり…」万能型MFの生きる道

「兄貴がA代表に選ばれたのは、自分のことのように嬉しかった。一緒にやるのは小さい頃からの夢。それを叶えるためには、自分がA代表に入らないといけない。頑張ります」

 
 2024年5月のメディア対応で佐野航大はこう目を輝かせていたが、わずか1年後にそれが実現するとは考えていなかったはず。今回、兄と同じピッチに立つ形で初舞台に立ち、幸先のいい一歩を踏み出したが、本当のスタートはここから。A代表に定着していくのは、やはり険しい道に他ならない。

 佐野航大は2023年夏にファジアーノ岡山からNECナイメヘンへ移籍。2シーズンを戦った。直近の24/25シーズンはボランチ、もしくは2列目でプレー。万能型MFとして幅広いタスクをこなしていた。

「チームでは6番か8番のところでやっていたんで、状況を見ながらビルドアップをしたり、アンカーをやることも多かった。1個前のポジションに入ることもありました。それまではサイドをやったりをしていたんですけど、自分のポジションはやっぱり真ん中だなと感じています。

 そういう中で強度やプレースピードに慣れ、守備も改善していきました。フィジカル的なところはまだまだですけど、最初に来た頃よりはよくなっていると思います」

 本人は今季オランダでの成長を語っていたが、その役割で代表で勝負しようとすると、遠藤、守田英正、田中碧、鎌田らといったトップクラスの面々との競争を強いられる。彼らは代表実績に秀でているだけでなく、所属するのも欧州5大リーグ、もしくはUEFAチャンピオンズリーグ参戦クラブ。佐野航大にしてみれば、オランダ中堅での活躍だけでは足りないかもしれない。

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