今夏は例年と比較すると移籍はリスク?
三笘に限らず、今夏の移籍は例年と比較をすると、“ややリスク”であることについて触れておきたい。
来季のシーズンオフには北中米ワールドカップ(W杯)が開催予定であり、4年に1度の大舞台に向けて代表候補の選手たちの多くが、所属クラブで絶対的な出場機会を確保したいと考えているはずだ。
その上で考慮しなければいけないのが「コンディション」である。欧州カップ戦に出場する選手であれば、所属クラブだけで年間60試合近くプレーする可能性があり、その上で暑い北中米でW杯を戦う。この異常なまでの過密日程を組む運営側は、コンディショニングに責任を取ってくれない。選手個人に掛かる負担の大きさは計り知れず、これも念頭に置いてチーム決めをする必要があるだろう。
残留を決断した中でも、監督交代などによって序列が変わる可能性もあるが、移籍の場合は生活環境の変化など、ピッチ内だけでなく、ピッチ外の部分でも適応が求められる。変化を恐れていては成長できないが、W杯出場に向けて“移籍が失敗できない”特別なマーケットであることは事実だ。
これらを前提として、現在の三笘の状況を整理しよう。