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コラム 5か月前

「もう無理ってなりそう」長野風花は苦しんでいた「でもサッカーが好き」なでしこジャパン10番の転機となった2年間【コラム】

シリーズ:コラム text by 加藤健一 photo by Reiko Buma

戸惑いと挑戦。なでしこジャパン新体制で変わったこと

なでしこジャパンMF長野風花(リバプール・ウィメン)
【写真:武馬怜子】

 新体制の初陣から早4か月、なでしこジャパンは現地時間27日にスペイン女子代表と対戦する。ブラジル女子代表との2連戦に続き、FIFA女子ワールドカップ オーストラリア&ニュージーランド2023女王との対戦は、現時点でのなでしこジャパンの力を測るためには申し分ない相手となる。

 池田太監督からニルス・ニールセン監督へバトンが渡っても、長野風花の背番号は10のまま。ただ、ポジションは少し変わった。

「太さんのときはダブルボランチで、今は中盤が3枚。中盤の3人がどこでもできる選手なので、絶対にここって固定することなく、自分たちで状況を見ながら動いている」

 前政権では長谷川唯と中盤に並ぶことが多く、パスセンスに秀でた長谷川に比べると、いわゆる6番的な役割に回ることが多かった。しかし、現政権では中盤3枚のインサイドハーフとなり、チャンスに関わっていくシーンは増える。

「(新体制で)初めてのShe Believes Cupのときは(センターフォワードの田中)美南さんの隣でFWとしてプレッシャーをかけている自分に『どうした?』って思って流石に戸惑った(笑)。でも、いい感触を掴めたし、新しいチャレンジだなって思いましたね」26歳となった長野は、なでしこジャパンでも中堅と言われる年代となり、代表歴という意味では上の方になった。

「歳を取ったなと思いながらも、上の選手と下の選手をつなげていく役割をしないといけないし、チームがいい方向に行けるようにいろんな選手とコミュニケーションを取ってやっていく必要があるなと感じますね」

 最終的な目標はなでしこジャパンが優勝すること。でも、なぜそこまでなでしこジャパンのためにできるのか。愚問かもしれないが訊いてみた。

「部活じゃないんですけど、そういう青春みたいなところもある。だからこそ本当に勝ちたいって思います」

(取材・文:加藤健一、取材協力:折原亘)

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【了】

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