「自分が生き残っていくためには…」
「自分が生き残っていくためには、やっぱり数字っていうのはないと厳しいと思う。今日の出来でも、僕の今までのキャリアや年齢ではまだまだ足りない。もっと分かりやすく大きなインパクトを残さないといけないかなと思います」と本人は自らの立ち位置を理解したうえで、先を見据えていた。
今季の名古屋でもここまで7ゴールという結果を残し、今回の代表入りをつかみ取ったのだから、同じことを今大会でもやり続けていくしか、コアメンバー昇格への道はない。「得点」と「中盤での統率力」を高いレベルで発揮してこそ、明るい未来が開けてくるのだ。
つねに高値安定のパフォーマンスを目指している男にとって、後半の戦いぶりは少し悔やまれる部分があったのも事実だ。
前半だけで5点をリードした日本は、7月5日のJ1公式戦から移動を伴う中2日という強行日程も災いし、パフォーマンスが急降下。ホンコン・チャイナ代表にリスタートから1点を献上してしまったのだ。
最終的に期待の大卒ルーキー・中村草太が1点を追加し、6-1としたが、後半だけを切り取ってみれば1-1のドロー。これには稲垣も反省しきりだった。