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コラム 5か月前

4年前とは大きく違う。サッカー日本代表、稲垣祥が見つめる“現在”。「自分が生き残るために…」【E-1選手権コラム】

シリーズ:コラム text by 元川悦子 photo by Getty Images

「自分自身は今からトップパフォーマンスを…」

「理由はいくつもあると思います。相手が前線に高い選手を起用し、シンプルにボールを入れてきて、いくつか起点を作られることがありましたし、その対応で後手を踏んだかなとは思いますね」と背番号15は冷静に分析した。

 最終ラインの一角を占めた安藤智哉も「あの1失点はコーナーキックからの対応が安いというか、もったいなかった」と厳しい指摘をしていたが、こういう試合を完封できなければ、今回プレーした面々の評価も下がってしまう。そのへんは改善が必要だ。

 まずは初戦白星でスタートした日本代表だが、本当の戦いはここから。12日の中国代表戦、15日の韓国代表戦になれば、もっと相手のレベルが上がる。

 そこで稲垣は「33歳でもフル稼働でき、攻守両面で圧倒的な存在感を示して、ゴールも決められる」という突き抜けた能力を強烈にアピールしなければならない。日本代表を連覇へと導き、その後のJ1でも「誰も手が付けられないような活躍」を見せて初めて、9月以降のコアメンバー入り、2026年W杯への生き残りが見えてくるのだ。

「自分自身は今からトップパフォーマンスを出せる感覚を持っている」とも本人は少し前に語っていたが、年齢に関係なく最高点を貪欲に追い求める彼の姿は非常に頼もしい。稲垣なら不可能を可能にしてしまうかもしれない。

(取材・文:元川悦子【韓国】)

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【了】
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